大正製薬は、スマートリングを用いて、トラックドライバーの睡眠状態を解析した。平均睡眠時間は6時間未満で、睡眠の可視化が健康意識の変化につながることを示した。
大正製薬は2025年10月20日、スマートリング型のデバイスを用いた睡眠調査の結果を発表した。中長距離とエリアドライバー計9人を対象に、SOXAIのリング型デバイス「SOXAI RING」を装着した状態で睡眠状態を解析したところ、平均睡眠時間はいずれも6時間を下回り、睡眠不足の傾向が明らかになった。成人の推奨睡眠時間となる6時間以上と比較しても短く、職業特性による影響が示唆された。
記録の結果、中長距離ドライバーの平均睡眠時間は5時間51分、エリアドライバーは4時間40分だった。中途覚醒時間もそれぞれ平均69分、46分と長く、特に長距離ドライバーでの覚醒傾向が強かった。こうした睡眠不足は、疲労や注意力低下、心疾患やメンタルヘルスなどの健康被害につながる可能性がある。
これまで、睡眠状態は睡眠脳波計などの睡眠測定機器を用いないと測定できなかったが、近年ではウェアラブルデバイスの普及により、健康状態のモニタリングがしやすくなっている。今回用いたSOXAI RINGは約3gと軽量で、AI(人工知能)搭載3D加速度センサーや光学式心拍センサーなどを備え、睡眠や活動量、ストレス指標などを計測できる。100m防水仕様で、日常生活中も継続的なモニタリングが可能だ。
調査参加者9人のうち6人は、調査後に「健康意識が向上した」と回答しており、自身の睡眠状態を客観的に把握することの重要性が確認された。また大正製薬は、良質な睡眠を支える成分として、タウリン、グリシン、NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)、CBD(カンナビジオール)を挙げている。同社は、睡眠の可視化と栄養サポートの両面から、健康的な生活習慣の確立を支援していく方針を示している。
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