東洋製罐グループホールディングスと日本臓器製薬は、「デオリカ」シリーズの技術を応用した医療および介護分野向け消臭シートを共同開発した。がんの自壊創や褥瘡、排せつ物などによる臭気を抑える。
東洋製罐グループホールディングスは2025年10月27日、日本臓器製薬と共同で、医療および介護分野向けの消臭シートを開発したと発表した。両社が展開する消臭剤「デオリカ」シリーズの消臭技術を応用し、がんの自壊創や床ずれ、排せつ物などで発生する臭気の抑制を目的とする。
同製品はロールタイプの消臭シートで、包帯など患部を保護する素材の上から巻いて使用する。主成分は多孔質シリカで、デオリカ特有の化学吸着による消臭力を生かした加工が施されている。皮膚への安全性も確認済みだ。
医療、介護現場では、病気や創傷、排せつ物による臭気が患者やスタッフなどに精神的負担を与える課題があった。東洋製罐グループホールディングスは、これまでヘアサロン向け薬剤やケア製品として展開してきたデオリカの消臭技術を基に、日本臓器製薬と共同で研究を進め、現場からのフィードバックを反映して実用的な製品を開発した。
両社は、2025年度中に全国の医療機関や介護施設などへの展開を目指す。今後、スプレータイプ製品や医療機器区分の創傷被覆材への応用も検討しており、幅広い場面での臭気対策を目指すとしている。
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