東洋製罐グループホールディングスと東洋製罐は品川区で、使用済み紙コップのリサイクルに関する実証実験を開始した。使用済み紙コップを洗浄、回収して、再生した原紙を使ってトイレットペーパーや新しい紙コップを製造する。
東洋製罐グループホールディングスと東罐興業は2025年9月30日、品川区が運営する官民共創オープンイノベーションプラットホーム「SHINAGAWA CITY LAB(しながわシティラボ)」に採択された、使用済み紙コップのリサイクルに関する実証実験について発表した。同実証実験の期間は2025年7月31日〜2026年6月30日で、年間2000kgの回収を想定している。
使用済みの紙コップは現在、一般廃棄物(可燃ごみ)として焼却処分されている。そこで東洋製罐グループホールディングスと東罐興業は、可燃ごみの削減に向けた紙コップリサイクルスキームの社会実装と、サーキュラーエコノミーの実現を目標に、今回の実証実験を行っている。
同実証実験では、同社の本社オフィス(東京都品川区)と品川区の避暑シェルターで使用された紙コップを対象としている他、2026年3月に同区で開催されるイベント「しながわシティラン」でも紙コップを回収する予定だ。
同実証実験の作業手順は以下の通りだ。これらの使用済み紙コップを洗浄、回収して、日本製紙グループの古紙リサイクル会社となる東京資源へ送る。
東京資源で破砕、洗浄された紙コップは、ベール状に加工後、日本製紙の工場でパルプ化する。これを原料とし、トイレットペーパーや新しい紙コップの原紙を製造。製造したトイレットペーパーは、東洋製罐グループのオフィスで使用する予定だ。また、連結子会社の東罐興業では、一部に再生した原紙を使った紙コップを製造、販売する。
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