ジャパンディスプレイ(JDI)は、ガラス基板ベースで世界最高の精細度となる2.15型/2527ppiのVR/MR用液晶ディスプレイパネルを開発したと発表した。
ジャパンディスプレイ(JDI)は2024年6月27日、ガラス基板ベースで世界最高の精細度となる2.15型/2527ppi(1インチ当たりの画素数)のVR(仮想現実)/MR(複合現実)用液晶ディスプレイパネルを開発したと発表した。
開発した液晶ディスプレイパネルはIPS方式で、サイズは2.15型、画素数は3840×3840画素で、精細度は2527ppiとなる。同社の現行品の精細度は1227ppiであり、約2倍を実現したことになる。
VRやMRのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)で求められる没入感の向上のためには、鮮明で自然な画質とともに、視点を動かさずに見える範囲である実視野サイズ(FOV:Field of View)や、画面が正常にひずみなく見えるアイボックスを両立できる2型クラスの画面サイズが必要だといわれている。
今回開発した超高精細のVR/MR用液晶ディスプレイパネルは、JDIが持つLTPO(低温多結晶酸化物)やCOA(カラーフィルターオンアレイ)などの先端液晶ディスプレイ技術を組み合わせることにより、実視野サイズとアイボックスを両立する2型クラス以上と、片目解像度での画素数3840×3840を実現した。これにより、従来のVR/MRのHMDでは対策が不十分だった、レンズ越しに画素のパターンが見えてしまう「screen door effect」という現象の抑制とより鮮明でリアルな映像体験が可能になるとしている。
なお、今回発表した超高精細のVR/MR用液晶ディスプレイパネルは、2024年7月3〜5日に中国の上海で開催される最先端ディスプレイ関連イベント「Display Innovation China EXPO 2024(DIC EXPO 2024)」の表彰である「DIC AWARD 2024 国際ディスプレイ技術イノベーション大賞」の受賞決定を受けて発表された。DIC EXPO 2024の会場内で展示されるとともに、イベント初日の7月3日に同表彰の授賞式が行われる予定だ。
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