ジャパンディスプレイは、有機ELディスプレイ「eLEAP」量産化の進捗状況と、14インチ型ノートPC用製品「14型eLEAP」を発表した。14型eLEAPはシングル構造を採用しながら、同サイズの従来品の約3倍となる輝度を備える。
ジャパンディスプレイ(JDI)は2024年4月16日、有機ELディスプレイ「eLEAP」の量産化に向けた進捗状況と、14インチ型ノートPC用製品「14型eLEAP」を発表した。
eLEAPは、マスクレス蒸着とフォトリソグラフィーを組み合わせた方法で画素を形成する。同社はeLEAP量産技術の開発に成功しており、2024年12月に量産を開始する。茂原工場(千葉県茂原市)に設置した第6世代の量産ラインでは、同年4月時点で歩留りが計画を上回る60%以上に達し、量産に向けて調整が進んでいる。
14型eLEAPは、従来の同サイズの有機EL製品と比べて約3倍となる1600nitsの輝度を備える。通常、同レベルの輝度を達成するにはタンデム構造を用いるが、14型eLEAPではシングル構造を採用し、製造プロセスの複雑化とコスト増を抑えている。さらに、eLEAPでタンデム構造を採用した場合、3000nits以上の輝度を得られる。
同社は有機ELディスプレイ関連で8000件以上の登録特許を保有し、eLEAP固有の特許については500件以上出願している。加えて、生産設備やプロセスの知見により、強力な知的財産ポートフォリオを構築している。
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