SOMPOリスクマネジメントおよび沖電気工業は、ETC2.0プローブデータを用いたトラック滞留時間可視化サービスの提供を開始した。また、同データを用いた自動車事故査定業務の実証実験を実施する。
SOMPOリスクマネジメントおよび沖電気工業(以下、OKI)は2024年5月7日、ETC2.0プローブデータを用いたトラック滞留時間可視化サービスの提供を2024年4月に開始したと発表した。
ETC2.0プローブデータとは、路側に設置したアンテナを用いて、ETC2.0車載器を備えた車両の位置や速度などを200m間隔で取得した走行データを指す。同サービスでは、施設を出入りするトラックに搭載したETC2.0車載器を用いて、車両の位置や軌跡といったデータを取得。これらを基に車両ごとの滞留場所や滞留時間を測定し、可視化したレポートを荷主や物流施設を保有する事業者に提供する。
また、長時間の滞留が生じている場合は、専門コンサルタントがデータを分析、調査して解決に向けた対応をサポートする。
SOMPOリスクがリスクアセスメントやコンサルティング業務を通じて得た知見や関係者へのヒアリング結果と、OKIが有するETC2.0プローブデータの収集、蓄積、処理に関する知見を組み合わせる。また、OKIは、施設を出入りする車両に限定して「ETC2.0特定プローブ情報」を取得できる事業者として、車両運行管理支援クラウドサービス「LocoMobi2.0」を提供する。
さらに、両社および損害保険ジャパンは、2024年4〜7月にかけて自動車事故の事故査定業務でのETC2.0プローブデータ活用に向けた実証実験を実施する。
自動車事故における車両の速度、ハンドリングといった走行データや道路情報を、ETC2.0プローブデータより取得して分析。より正確な過失割合の素早い算定を図る。2025年3月までに、自動車事故当事者の記憶に依存しない過失割合の算定システム稼働を目指す。
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