スギノマシンがウォータジェット技術を応用した受託加工サービスを開始FAニュース

スギノマシンは、ウォータジェット技術を応用した加工の受託サービスを開始した。金属部品の疲労強度を向上して寿命を延ばすCWJP技術と、金属AM部品のポストプロセスを一度で処理するCASF技術を用いた加工に対応する。

» 2024年05月16日 13時00分 公開
[MONOist]

 スギノマシンは2024年4月23日、ウォータジェット(高圧水噴射)技術を応用した加工の受託サービスの開始を発表した。受託加工は滑川事業所(富山県滑川氏)が担い、設備や加工の様子の見学にも対応する。

 新たなサービスは、高圧水を利用したウォータジェットピーニング技術のCWJP(キャビテーションウォータジェットピーニング)と、金属AM(積層造形)向けポストプロセス技術のCASF(キャビテーションアブレシブサーフェスフィニシング)の受託加工を提供する。まずは加工テストで最適な加工条件を決定し、その後、打ち合わせ、見積もり、ワークの送付を経て受託加工を実施する。

キャプション 左:CWJP加工の様子、右:CASF加工の様子[クリックで拡大] 出所:スギノマシン

 CWJPは、水中で発生するGPaクラスの衝撃力により金属部品の疲労強度を向上し、割れや変形を防ぐことで部品の寿命を延ばす。代表的なショットピーニング加工で使用するメディアを使わず、水のみで加工するクリーンな加工法だ。最大500×500×200mm(形状によってはより大きなワークも可)のワークサイズに対応する。

キャプション 左:CWJP加工の原理、右:CASF加工の原理[クリックで拡大] 出所:スギノマシン

 CASFは、アブレシブ(研磨材)懸濁液が入った水槽内で高圧水を噴射することで、金属AM部品の表面処理や疲労強度向上、サポート材の除去などが可能。従来のポストプロセスは複数工程に分かれ、一部は手作業が求められる工程もあるが、CASFはこれらを一度に処理できるため、生産工程の自動化と省人化、製品の品質向上に貢献する。最大300×300×300mm(形状によってはより大きなワークも可)のワークサイズに対応する。

キャプション 左:CWJP装置、右:CASF装置[クリックで拡大] 出所:スギノマシン

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