スギノマシンは、最大6本の主軸を搭載できる大型部品加工機「GIGAFEEDER」を発表した。6本の主軸と長いストロークでEV用大型部品の効率的な加工ができ、モジュール構成により、小さい設置スペースで自由度の高いラインレイアウトが可能だ。
スギノマシンは2023年6月20日、最大6本の主軸を搭載できる大型部品加工機「GIGAFEEDER(ギガフィーダ)」を発表した。発売は同年7月の予定だ。
GIGAFEEDERが備える水平方向の標準主軸4本のストロークは、X軸が1850mm、Y軸が1450mm、Z軸が350mmと長く、EV(電気自動車)用大型部品の加工が可能。横型マシニングセンタと同様の構成でワークを縦置きして加工するため、横置き仕様の大型マシニングセンタと比べて小さいスペースに設置できる。
標準の4本に鉛直方向の2本(オプション)を加えた6本の主軸は、個別のプログラムで制御して同時加工ができるため、加工時間を大幅に短縮する。各主軸には、11本のツールをセットするATCマガジンを搭載しており、最大66本のツールでドリル、タップ、フライス加工などマシニングセンタのように柔軟な加工ができる。
装置本体がモジュール化されており、搬送装置やインデックステーブルを組み合わせるなど、自由度の高いラインレイアウトが可能だ。インデックス方式や自動搬送ラインなど、顧客のサイクルタイム、レイアウトに応じた柔軟なモジュール構成に対応する。生産する部品に変更があった場合も、モジュールの組み合わせを変えることで装置を転用できる。
外観寸法は5350×2780×2800mmで、主軸の最高回転速度は1万2000min−1。加工能力はドリルが13キリ、タップがM8、フライスが直径25カッタとなる。制御装置は「FANUC 30i-MB Plus」を搭載する。
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