名古屋大学らは、ネットワーク医学を基盤とした網羅的解析を用いて、筋力トレーニングが骨格筋の老化を抑制する分子メカニズムを明らかにした。
名古屋大学は2023年12月15日、ネットワーク医学を基盤とした網羅的解析により、筋力トレーニングが骨格筋の老化を抑制する分子メカニズムを明らかにしたと発表した。ハーバード大学らとの国際共同研究による成果だ。
加齢により骨格筋に脂肪が蓄積すると筋力が低下すること、また筋力トレーニングによって骨格筋の脂肪蓄積が抑制されることが知られている。今回の研究では、分子メカニズムを解明するため、骨格筋の網羅的遺伝子発現データに独自のネットワーク医学解析を適用した。
まず、骨格筋の脂肪形成に関わるとされる間葉系前駆細胞を、脂肪細胞に分化させる遺伝子群を定義した。次に、ネットワーク医学解析を用いて、高齢者の筋力トレーニングが遺伝子群の働き方に与える影響を評価した。その結果、筋力トレーニングがもたらす骨格筋の脂肪抑制効果に関わる有力なシグナル経路が明らかになった。
筋力トレーニングにより骨格筋内の脂肪が減少することは分かっていたが、その分子メカニズムは不明だった。今回の研究成果が、骨格筋の老化メカニズムの解明や筋力トレーニングの健康増進効果を再現する運動模倣薬の開発につながることが期待される。
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