ホンダがEVをゼロベースで作る、「既存のスペック競争には参加せず」電動化(2/2 ページ)

» 2024年01月10日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]
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 電費性能に関しては、効率やパッケージングに優れたeAxle、軽量かつ高密度なバッテリーパック、高い空力性能の組み合わせにより、最小限のバッテリー搭載量で十分な走行距離を確保する。また、バッテリー残量15%から80%までの急速充電にかかる時間を10〜15分に短縮する他、これまでに販売した電動車の走行データに基づくバッテリーシステム制御技術で、使用開始から10年後のバッテリー劣化率を10%以下に抑える。

 0シリーズでは、レベル3の自動運転システムを含む「Honda SENSING Elite(ホンダ センシング エリート)」の技術を活用したADAS(先進運転支援システム)を採用するとともに、2020年代後半には人の感性に近く自然で高精度な危険予知を行える自動運転システムを採用する。高速道路における自動運転領域を拡大し、ハンズオフ機能を高速道路だけでなく一般道でも一部利用できるように開発を進める。

新たなHマークで

 ホンダ車のエンブレムであるHマークは、1981年に改定されてから現在まで採用されている。0シリーズによる変革や、企業としての原点、挑戦と進化の追求などの思いを込めて、0シリーズなど次世代EV向けにHマークを新たにデザインした。

 今回発表したコンセプトモデルの1つであるSALOONは、0シリーズのフラグシップと位置付けている。EV専用アーキテクチャでデザインの自由度を高めた。また、EVならではのM・M思想を昇華させており、一目見て他のクルマとの違いが分かる低全高でスポーティーなスタイリングでありながら、外観からは想像できないほど広い室内空間とした。

 インストゥルメントパネルにはシンプルで直感的な操作が可能なHMI(ヒューマンマシンインタフェース)を採用。洗練されたシームレスな操作を実現するとしている。ステアバイワイヤの採用やロボティクス技術で培った姿勢制御などを進化させ、さまざまな場面でドライバーの思い通りにコントロールできるとしている。内外装にはサステナブルな素材を採用する。

 SPACE-HUBはSALOONと共通のEV専用アーキテクチャを採用。0シリーズ共通のデザイン言語で、人々の暮らしの拡張をテーマにしている。

「SALOON(サルーン)」の外観[クリックで拡大] 出所:ホンダ
「SALOON(サルーン)」のインテリア[クリックで拡大] 出所:ホンダ

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