能登半島地震による工場への影響まとめ(追記あり)工場ニュース(4/4 ページ)

» 2024年01月05日 06時30分 公開
[MONOist]
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自動車/建機

トヨタ自動車

 トヨタ自動車は1月7日、同月8日以降の工場稼働予定を発表した。

 同社の完成車組み立て工場は被災地域にないものの、被害を受けたサプライヤーからの部品調達が滞って影響が出る可能性があった。

 まず、1月8〜13日は、国内の完成車工場における生産稼働を予定通り行う方針で、被災地域外の在庫部品を活用して稼働するという判断を行った。

(1月10日発表の追加情報)

 1月15日週も引き続き、国内の完成車工場における生産稼働を予定通り行う。能登半島地震で被災した地域外の在庫部品の活用に加え、被災工場の復旧めどなどを踏まえて稼働を継続する。1月22日週以降については、稼働を前提に生産に影響がある場合のみ別途知らせるとしている。

三菱ふそうバス製造

 バス車体メーカーである三菱ふそうバス製造は1月8日、本社工場(富山県富山市)の状況を発表した。

 従業員全員の無事を確認している。自宅家屋の被害などの報告はあり、引き続き確認を進める。

 本社工場については、現時点で大きな被害の確認/報告はされていない。安全確認を徹底するために工場の生産設備を確認した結果、一部不具合は若干あったものの復旧作業は完了しており、1月8日から社員による安全点検を実施した後、通常稼働しているという

コマツ

 コマツは1月5日、石川県と富山県に展開する工場とグループ会社の状況について発表した。

 従業員については、被災した北陸方面の各事業所に勤務する社員全員の無事を確認した。ただし、自宅家屋の被害などの報告があり、引き続き確認を進めるとともに適宜必要な支援を実施する。

 粟津工場(石川県小松市)、金沢工場(石川県金沢市)、氷見工場(富山県氷見市)、コマツNTC(富山県南砺市)では、現時点で大きな被害は確認/報告されていない。コマツNTCは1月5日、それ以外の3工場は1月8日の稼働を予定しており、安全確認を徹底し順次開始する方針である。

 なお、各工場の生産品目は、粟津工場が中小型ブルドーザーや油圧ショベル、ホイールローダー、モーターグレーダー、金沢工場が鉱山用大型油圧ショベルなどの大型機械、氷見工場が建設機械や鉱山機械を構成する鍛造品、コマツNTCが車載用電池製造装置やウエハーカット用ワイヤソー、トランスファーマシン(自動搬送複合工作機械)などとなっている。

(1月9日発表の第2報)

 コマツグループの生産拠点である粟津工場、金沢工場、氷見工場、コマツNTCに大きな被害はなかった。一部点検と修理を続けている設備や工程があるが、コマツNTCは1月5日、粟津工場、金沢工場、氷見工場は1月8日から、工程の安全と品質の確認を徹底した上で生産を開始している。

 サプライヤーなどの協力企業については、複数企業の被災を確認しており、保全要員の派遣など復旧支援を進めている。在庫の活用、一時的な代替調達先からの調達などの対応により、生産に大きな支障は来たさない見込みである。

日本ガイシ

 日本ガイシ(NGK)は1月9日、グループ会社も含めた北陸地方にある生産拠点などへの影響について発表した。

 日本ガイシ 石川工場(石川県能美市)、同社 北陸営業所(富山県富山市)、NGKセラミックデバイス 石川工場(石川県能美市)、北陸エナジス(石川県志賀町)、NGKフィルテック 北陸出張所(富山県富山市)に関して、従業員全員の無事を確認した。

 日本ガイシ 石川工場、NGKセラミックデバイス 石川工場、北陸エナジスについては建物、設備において破損などを確認し、個別に対応を進めている。引き続き安全を最優先に詳細の確認を進め、生産に向けて準備しているとした。

 なお、日本ガイシ 石川工場では自動車排ガス浄化用セラミック部品、NGKセラミックデバイス 石川工場では自動車用NOxセンサーの基幹部品、北陸エナジスでは受配電機器を製造している。

(1月12日発表の第2報)

 日本ガイシ 石川工場は1月12日より稼働を再開しており、同月下旬の全面稼働を目指している。NGKセラミックデバイス 石川工場は1月11日に生産を再開した。北陸エナジスに関しては、確認に時間を要しており、引き続き復旧に向けて準備を進めているとした。

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