HSMとフラッシュメモリオプションを備えた32ビットマイコンを発表:組み込み開発ニュース
Microchip Technologyは、ハードウェアセキュリティモジュールとフラッシュメモリオプションを備えた、32ビットマイクロコントローラー「PIC32CZ CA」の提供を開始した。300MHzのArm Cortex-M7プロセッサを搭載する。
Microchip Technology(マイクロチップ)は2023年10月11日、ハードウェアセキュリティモジュール(HSM)とフラッシュメモリオプションを備えた、32ビットマイクロコントローラー(MCU)「PIC32CZ CA」の提供を開始した。
32ビットマイクロコントローラー「PIC32CZ CA」[クリックで拡大] 出所:Microchip Technology
300MHzのArm Cortex-M7プロセッサを備え、USART、UART、I2C、SPI、CAN FD、ハイスピードUSB、Gigabit Ethernetなどの接続オプションを提供する。Ethernetオプションには、AVB(オーディオビデオブリッジ)とPTP(高精度時刻同期プロトコル)が含まれる。PTPは、IEEE 1588規格に準拠した。
また、2M、4M、8MBのフラッシュメモリ、1MBのSRAMを搭載する。各メモリには、データ破損時の検出訂正を実施するECC用冗長メモリが組み込まれている。
HSM内蔵の「PIC32CZ CA90」とHSM非内蔵の「PIC32CZ CA80」の2種類を用意。PIC32CZ CA90に内蔵したHSMは、ファームウェアと独立したオンボードMCUを備える。オンボードMCUは、ハードウェアセキュアブート、鍵保存、暗号アクセラレーション、真性乱数生成器などのセキュリティ機能を実行でき、セキュリティサブシステムとして動作する。
両製品とも、BGA 208パッケージで提供する。PIC32CZ CA90は工場出荷時のプロビジョニングに対応しており、高度なセキュリティが求められる製品に対応する。
⇒その他の「組み込み開発ニュース」の記事はこちら
- 複数電圧対応のI3C搭載マイコンを発表
Microchip Technology(マイクロチップ)は、最大2つのI3CペリフェラルとMVIOを備えた少ピン数MCU「PIC18-Q20」ファミリーを発表した。独立した3つの電圧で動作できるため、より大きな全体システムのプライマリMCUと組み合わせて使用できる。
- FPGAによるシングルチップ暗号化設計フローが英国NCSCの審査に合格
Microchipは、同社のPolarFire FPGAのシングルチップ暗号化設計フローが、厳しいデバイスレベルのサービス回復力要件に対して、シングルチップ暗号化設計フローで使用した場合の審査に合格したことを発表した。
- 10BASE-T1S仕様に対応した車載向けEthernet PHYを発表
Microchip Technologyは、車載対応のEthernet PHY「LAN8670」「LAN8671」「LAN8672」を発表した。Ethernetの10BASE-T1S仕様に対応し、低速デバイスをシンプルな構成で標準Ethernetネットワークに接続できる。
- 5G狭帯域IoTネットワーク向けの8ビットマイコン開発ボードを発表
Microchip Technologyは、8ビットマイクロコントローラー「AVR128DB48」をベースとした「AVR-IoT Cellular Mini開発ボード」の提供を開始した。5G狭帯域IoTネットワーク向けのセンサーおよびアクチュエーターノードプラットフォームとなる。
- RISC-VベースSoC FPGAの新製品を量産開始
Microchip Technologyは、オープン規格のRISC-V ISAに対応するSoC FPGA「MPFS250T」「MPFS025T」の量産開始を発表した。設定変更が可能で、RISC-V ISAによりカスタマイズに対応する。
- 8ビットマイコンの新ファミリーを発表
Microchip Technologyは、同社の「PIC」および「AVR」8ビットマイクロコントローラーの5つの新ファミリーを発表した。他チップとの通信機能や、基板を変更せずに構成を変更できるアナログ周辺モジュールなどを搭載している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.