DMG森精機は、5軸制御横形マシニングセンタ「INH 63」「INH 80」を発表した。400V仕様の高剛性主軸を搭載し、切削能力が従来機比65%向上した。
DMG森精機は2023年9月20日、5軸制御横形マシニングセンタ「INH 63」「INH 80」を発表した。航空機、宇宙、半導体、医療、産業機器、電気自動車、金型などの市場向けに、同月より受注を開始した。
熱変位対策により機械の姿勢変化を抑制し、全軸に内製リニアガイド「SmartSCALE」を標準搭載して位置決め精度を高めた。ツインボールねじの全軸採用で左右対称構造とし、これにスラントコラム構造を組み合わせることで、振動抑制と機械剛性の向上を図った。
高剛性主軸の「powerMASTER」は400V仕様で、重切削加工から高速加工まで対応する。主軸の最大トルクは標準808Nm、出力は85/40kWで、従来機に比べて切削能力が65%向上した。
パレットは横形マシニングセンタ「NHX」「NH」シリーズと兼用可能で、既存設備と組み合わせた自動化システムを構築できる。最大363本の工具を収納する大容量マガジンや、最大4000本対応の自動化システム「CTS(セントラルツールストレージ)」、立型大容量クーラントタンク「zero-sludgeCOOLANT pro」により、長時間の連続、無人稼働を支援する。
直感的に操作できる操作盤「ERGOline X with CELOS X」を搭載しており、簡単なガイダンス入力で複雑な加工を支援する。他に、CADやCAMと機械をブリッジするソフトウェア「CELOS DYNAMICpost」、稼働状況をリアルタイムでモニタリングする「DMG MORI MESSENGER」、工作機械や周辺機器をネットワークに接続する「DMG MORI GATEWAY」などにより、DX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する。
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