早稲田大学は、原始の地球にも存在できた20塩基の短いランダム配列のRNA集団から特定のRNA配列と構造が自発的に出現すること、それらのRNAを基に特定の20塩基のRNAが自己複製することを実証した。
早稲田大学は2023年7月5日、原始の地球にも存在できた20塩基の短いランダム配列のRNA集団から特定のRNA配列と構造が自発的に出現すること、それらのRNAを基に特定の20塩基のRNAが自己複製することを実証したと発表した。東京大学との共同研究による成果だ。
今回の研究では、20塩基のランダムな配列の原始RNA集団に起きる化学反応を調査。高濃度マグネシウム環境下に数日間さらすだけで、自発的な組み換えや連結反応が起こり、長いRNAが生じた。このRNAは、特定の配列や構造を持つRNAファミリーが濃縮されていた。
濃縮されたRNAの中からは、自身のコピーを作る、20塩基の自己複製RNAが発見された。この自己複製RNAは、自身に結合する2つのRNAを連結させて自分のコピーを作成するが、原始の地球に存在していたとされる2',3'-環状リン酸と2',5'-ホスホジエステル結合は、特に重要なRNA修飾であることを見出した。また、この自己複製RNAは、これまで最小とされた自己複製RNAの3分の1の長さで、原始の地球上で生じえた長さとなる。
自己複製RNAは、現状では複製が途中で止まってしまうものの、指数増殖する潜在性が示された。将来的には、改変により持続的に自己複製して進化するRNAの発見につながる可能性がある。
カスケード反応を利用してがん組織特異的に結合するα線治療分子を開発
患者の歩行リズムに合わせた経頭蓋電気刺激による歩行リハを開発
ホームリーディングに適したUSB Type-C搭載の医用モニターを発売
腸内環境を再現した細胞培養装置のテスト販売を開始
ショックの原因を診断する簡易超音波検査の有用性を確認
人工血管とステントグラフトを融合、胸部大動脈疾患の治療をより低侵襲にCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
医療機器の記事ランキング
コーナーリンク
よく読まれている編集記者コラム