3D CADでは、ファイルのプロパティと2D図面へのリンクを行います。版数ありの場合は、CADファイル自身が持つプロパティによって、ファイル名=図面番号の設定を行うことが容易です。一方、版数なしでは、ファイル名はあくまでも同じなので、CADファイル自身ではユニークな図面番号を設定できないものの、データベースが持つプロパティをCAD図面の図枠中に書き込むことができます。このプロパティを活用する方法は他にも考えられますので、CADからアクセスするのか、データベースからアクセスするのかなど、自社の運用方法を含めてファイル名の付け方を十分に検討してください。
1964年生まれ。25年間、半導体組み立て関連装置メーカーで設計・営業・3次元CAD推進を行う。現在、液晶パネル製造装置を主体に手掛けるプレマテック株式会社で3次元CADを中心としたデジタルプロセスエンジニアリングの構築を推進する。ソリッドワークス・ジャパンユーザーグループ(SWJUG)/SOLIDWORKS User Group Network(SWUGN)のリーダーも務める。
3D CAD活用で欠かせない「アセンブリ」と「データ管理」について
“脱2次元”できない現場を対象に、どのようなシーンで3D CADが活用できるのか、3次元設計環境をうまく活用することでどのような現場革新が図れるのか、そのメリットや効果を解説し、3次元の設計環境とうまく付き合っていくためのヒントを提示します。今回は、「アセンブリ」の考え方と設計アプローチ、そして、3D CAD活用で重要となるデータ管理について紹介します。