パナソニックグループは「CES 2023」で、同社が取り組む環境技術をテーマとした参考展示を行うと発表した。
パナソニックグループは2023年1月4日(現地時間)、消費者向けエレクトロニクス展示会「CES 2023」(2023年1月5〜8日、米国ネバダ州ラスベガス)で、同社が掲げる環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT(PGI)」をテーマとした参考展示を行うと発表した。産業や生活の中でCO2削減に貢献する要素技術などの研究成果を展示する。
CES 2023のパナソニックの展示ブースは大きく分けて「Park」「Town」「Mobility」「Home」の4つのエリアで構成されている。
例えば、ParkエリアではPGIのコンセプトについて全体像を示すとともに、CO2削減に貢献する要素技術の展示を行う。目玉のコンセプト展示としては、ペロブスカイト太陽電池のセルで構成された「ペロブスカイトTREE」などがある。1枚当たり約7Wの発電ができる、葉を模したペロブスカイト太陽電池を982枚用意した。これらを搭載した「木」の根元付近で、発電した電気で携帯電話機や電動自転車を充電するデモも併せて展示する。
この他、約17.9%と現時点で世界最高の発電効率を達成した30cm角のペロブスカイト太陽電池や、貴金属を使わない高活性触媒材料が特徴の、製造過程でCO2を排出しないグリーン水素の製造デバイスなどを展示する。ペロブスカイト太陽電池は透過率を変化させたものや、密度変化によってグラデーションをつけたものも展示する。
Townエリアでは水素を活用したCO2排出量ゼロの都市の実現に向けた取り組みを展示する。パナソニックの草津工場(滋賀県草津市)で実証実験中の「H2 KIBOU FIELD」のジオラマや、5kWの純水素型燃料電池などを紹介する。
Mobilityエリアでは電気自動車(EV)などモビリティの電化に関わる展示などを行う。四輪車や二輪車など多様なモビリティに対応可能なリチウムイオン電池の他、自転車を電化したE-バイクなどを披露する。この他、モビリティの電化促進に役立つソリューションとして、EVなどモビリティの情報や運行状態などを可視化するIoT(モノのインターネット)クラウドプラットフォーム「One Connect」や、V2X(Vehicle to Everything)プラットフォーム「CIRRUS V2X」などを展示する。車載用のサウンドシステムやナノイーXなどについては実車内での展示を行う。
HomeエリアではCO2排出量削減への貢献と「くらしのウェルビーイング」を両立した家電を展示する。調理機やドライヤー、ナノイーX関連の家電などを紹介するという。またこれら4つのエリアに加えて「新製品エリア」も設けており、パナソニック子会社でメタバース関連機器を開発するShiftall(シフト―ル)の製品などを展示する。なおShiftallは、前回の「CES 2022」で参考出展したメガネ型のVR(仮想現実)ヘッドセット「MeganeX」「MeganeX Business Edition」を2023年3〜4月に発売することを発表している。MeganeXの価格(税込み)は24万9900円だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.