横河電機は、「OpreX Control and Safety System」のラインアップを中心に、サイバーセキュリティ対策と安全性を強化した。最新の国際標準規格への対応や機能強化により、安全で堅牢なプラント操業に貢献する。
横河電機は2022年1月12日、「OpreX Control and Safety System」を中心にした、サイバーセキュリティ対策と安全性の強化について発表した。統合生産制御システム「CENTUM VP(センタムブイピー)」が、ISA Security Compliance Institute(ISCI)が開発したセキュリティ認証プログラム「ISASecure CSA Level 1」を取得した。
OpreX Control and Safety Systemは、同社の制御事業の包括的ブランド「OpreX」に属する「OpreX Control」カテゴリーの製品、ソリューション群の1つだ。
ISASecure CSAは、制御機器のセキュリティに関する国際標準規格「IEC62443-4-1」「IEC62443-4-2」に準拠した認証で、2021年5月に安全度水準SIL3の安全計装システム「ProSafe-RS(プロセーフアールエス)」が、2021年7月にSIL2の同システム「ProSafe-RS Lite」が取得している。
CENTUM VPは認証取得のため、プラント制御用フィールドコントロールステーション内部において、プログラムやデータベースの完全性を定期的に診断するCRC(巡回冗長検査)機能を実装し、異常を検出した場合はシステムアラームを発する仕組みを採用した。
また、「CENTUM VP R6.09」へのアップデートにより、操作監視機能を有するヒューマンインタフェースステーションから統合情報サーバの画面の呼び出しが可能になり、設備や装置の運転状況などのデータをリアルタイムで取得できる。
最新の「ProSafe-RS R4.07」の開発により、ProSafe-RS Liteが防爆規格「ATEX」「IECEx」「ECAS-Ex」と船級規格に対応したことで、爆発の可能性のあるエリアやLNG船などの船上にも導入できるようになった。既に両規格を取得済みのProSafe-RSと用途に応じて使い分けができ、コスト最適化が可能になる。
さらに、ProSafe-RS Liteへの接続機器に対応可能な、最新の統合機器管理ソフトウェアパッケージ「PRM R4.05」を開発。IT技術を活用し、設備異常やその兆候を検知して担当者に知らせることで、故障リスクの低減が図れる。これらの制御システムにおける認証取得や機能強化により、より広い範囲での安全で堅牢なプラント操業に貢献する。
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