ヘテロジニアスデザインと先進的パッケージングがPPACtを改善アプライド マテリアルズ ブログ(2/2 ページ)

» 2021年10月29日 10時00分 公開
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先進的パッケージング技術はフロントエンドのウエハー製造装置需要の増加をもたらす

 複数のチップを最短かつ最も高密度の配線により電気的に接続するベストな方法は、モノリシックICの配線構築に使われているものと同じ前工程製造装置を採用することである。TSVでは精密なエッチング装置や電解めっき(ECD)装置、化学機械研磨(CMP)装置などが多く使われる他、ハイブリッドボンディングには特殊なCMP処理や前処理、アニールなどが必要となるからだ。

先進的パッケージングの試験場

 アプライド マテリアルズはこうしたテクノロジーをシンガポールのAdvanced Packaging Development Centerに集め、最先端のクリーンルームを備えた世界トップクラスのウエハーレベルパッケージング研究所としてこれを運用している。ここでは先進的なバンプやマイクロバンプ、微細な再配線層(RDL)、TSV、ハイブリッドボンディングなど、ヘテロジニアスインテグレーションの基本となる要素の実用化を進めている(図2)。同センターでは当社独自にプロセス技術を協調最適化し、試験装置を使ってそうした技術の堅牢性を十分に検証することができる。

図2 図2 アプライド マテリアルズは、ヘテロジニアスインテグレーションの基本となる要素の実用化を進めている。一連の技術はいずれもI/O密度を高め、データ伝送1ビット当たりの電力消費を引き下げる役目を果たす[クリックで拡大] 図版出典:SystemPlus Consulting Reports

業界パートナーシップ

 アプライド マテリアルズは昨年、BE Semiconductor Industries(Besi)とダイベースのハイブリッドボンディングを行う業界初の完全かつ実証済み装置ソリューションの共同開発に合意したことを発表した。開発作業の大部分はAdvanced Packaging Development Centerで進められている。さらに、先日開催されたMaster Classでは、ハイブリッドボンディングに関連してもう1つパートナーシップを発表した。

より大型の基板が間もなく登場

 今日の最先端パッケージにはシリコンウエハー基板が使われているが、今の300mmウエハーのままではパッケージのさらなる大型化と高度化に限界が出てくる。そこで業界では、最大600mm×600mmの四角い基板を新たに模索しつつある。アプライド マテリアルズが先ごろ行った買収は、当社のPVD技術を補完するもので、より大型の基板に精密なメタル成膜を施すことが可能となる。Master Classでは、ディスプレイ市場で培われたテクノロジーがこうした大型フォーマットの導入にどう役立つかも紹介している。

 要約すると、世界の大手半導体メーカーやシステム設計会社が目標とするレベルのPPACtを実現するためには、ヘテロジニアスデザインと先進的パッケージング技術が今後ますます重要になる、と当社は見ている。業界をリードする極めて広範な製品ポートフォリオや業界内での協業、お客さま・協業企業が当社とともにイノベーションを追求する世界最先端のパッケージング研究所の活用を通して、このトレンドを推進していきたいと考えている。

 Master Classの模様は当社Webサイトよりアクセスいただける。ついでながら、以下の予言は誰が述べたものかお分かりだろうか? 調べてみてほしい。「大型システムを構築するならば、細かな機能を個別にパッケージして相互接続するほうが経済的であることがいずれ判明するかもしれない」

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