アズビル、研究開発拠点に2棟の新実験棟を建設し先進技術の開発を推進:工場ニュース
アズビルは、神奈川県藤沢市の研究開発拠点「藤沢テクノセンター」に新実験棟を2棟建設する。先進的な実験作業環境をはじめ、集中して働ける環境や社員が気分転換できる場所を整備することで、高度でより先進的な技術開発を推進する。
アズビルは2021年4月12日、神奈川県藤沢市の研究開発拠点「藤沢テクノセンター」に新実験棟を2棟建設すると発表した。2021年春に着工し、2022年5月末の竣工を予定している。投資金額はそれぞれ40億円、30億円を計画している。
従来の老朽化した実験棟を解体して建設する実験棟1は、6階建てで延べ面積1万721m2となる。実験棟1には最新の実験環境を整備し、カフェ型のワークスペースなど、集中して思考する場所と気分転換できる場所をバランスよく配置。最適な開発環境や執務環境を提供して社員の活性化を図る。
実験棟1の完成イメージ 出典:アズビル
実験棟2は、3階建てで延べ面積が4217m2。開発、生産用のクリーンルームを設置し、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサーの開発施設や計測標準施設を整備する。同社は実験棟2を、高性能センサーを安定供給して新製品を開発する拠点とし、センサーを起点に新規領域へとビジネスを拡大していく。
実験棟2の完成イメージ 出典:アズビル
2つの新実験棟の建設により、同社は藤沢テクノセンターの機能を拡充し、高度でより先進的な技術開発を進める。また、新実験棟は、「世界最先端のオートメーション技術を体験できるセンター」としての役割、新たな価値を創造できる空間としての役割も担う。
- 持続可能な社会に「直列」につながる、アズビル新社長の山本氏が意気込み
アズビルの代表取締役社長兼執行役員社長(以下、社長)に新たに就任した山本清博氏が今後の方向性などについて説明。同社が掲げる5つの道標のうち『持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献』を基にしたさまざまな施策を進めるとともに、新設の「ITソリューション推進部」や「クラウド運用センター」によりDX化を加速させる方針だ。
- グローバル生産体制の規模拡大に向け、中国生産子会社に新工場棟を建設
アズビルは、中国・遼寧省大連市にある生産子会社のアズビル機器(大連)に、新しい工場棟を建設する。中国に新工場を建設することで、グローバルでの生産体制をさらに拡大、強化するとともに、生産工程の高度化と自動化を推進していく。
- スマート工場は“分断”が課題、カギは「データ取得」を前提としたツールの充実
工場のスマート化への取り組みは2020年も広がりを見せているが、成果を生み出せているところはまだまだ少ない状況だ。その中で、先行企業と停滞企業の“分断”が進んでいる。新型コロナウイルス感染症(COVID−19)対応なども含めて2021年もスマート工場化への取り組みは加速する見込みだが、この“分断”を解消するような動きが広がる見込みだ。
- スマートファクトリー化がなぜこれほど難しいのか、その整理の第一歩
インダストリー4.0やスマートファクトリー化が注目されてから既に5年以上が経過しています。積極的な取り組みを進める製造業がさまざまな実績を残していっているのにかかわらず、取り組みの意欲がすっかり下がってしまった企業も多く存在し2極化が進んでいるように感じています。そこであらためてスマートファクトリーについての考え方を整理し、分かりやすく紹介する。
- エッジは強く上位は緩く結ぶ、“真につながる”スマート工場への道筋が明確に
IoTやAIを活用したスマートファクトリー化への取り組みは広がりを見せている。ただ、スマート工場化の最初の一歩である「見える化」や、製造ラインの部分的な効率化に貢献する「部分最適」にとどまっており、「自律的に最適化した工場」などの実現はまだまだ遠い状況である。特にその前提となる「工場全体のつながる化」へのハードルは高く「道筋が見えない」と懸念する声も多い。そうした中で、2020年はようやく方向性が見えてきそうだ。キーワードは「下は強く、上は緩く結ぶ」である。
- 工場自動化のホワイトスペースを狙え、主戦場は「搬送」と「検査」か
労働力不足が加速する中、人手がかかる作業を低減し省力化を目的とした「自動化」への関心が高まっている。製造現場では以前から「自動化」が進んでいるが、2019年は従来の空白地域の自動化が大きく加速する見込みだ。具体的には「搬送」と「検査」の自動化が広がる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.