Lumada Innovation Hub Tokyoの設計コンセプトは、人々の豊かな営みを、時空を超えて一双のびょうぶに描いた「洛中洛外図」になる。ここに集うさまざまな才能がDXを通じて生み出す多彩な価値を一つにつなぎ合わせることを象徴する「すやり霞」をデザインモチーフに、対話による発想やひらめきなどを促しイノベーションの創出を支える物理空間と情報環境を用意しているという。
具体的には、オンラインでも利用可能な5つの協創空間「Meet-Up Square」「DX Gallery」「Co-Creation Studio」「Mirai Atelier」「Incubation Base」を提供し、ビジョン構築からビジネス化までの協創プロセスを支援する。また、これらの協創空間では、日立がコロナ禍において試行し培ってきたビジョン構築やアイデア創出などの協創プロセスのデジタル化のノウハウを駆使することで、議論を深める対面を含めたリアルだけでなく、イノベーション創出を迅速化するバーチャルを組み合わせた最適なハイブリッド環境を提供し、レジリエントなコミュニケーションを支えていくとしている。
なお、Lumada Innovation Hub Tokyoは、年間で100件以上の案件を手掛けていくことを目標としている。1件当たり5〜10人のスタッフが付くことになり、そこではLumada Innovation Hub Tokyoのメンバーだけでなく、日立の各拠点からもリアルとバーチャルを融合する形で支援していくことになるという。
報道陣には、会見会場となったMeet-Up Squareの他、その後方スペースとなるDX Gallery、顧客やパートナーと価値創出を行うCo-Creation Studioを公開した。DX Galleryには大型ディスプレイが2面あり、大みか事業所内の360度映像を見せたり、Lumada Innovation Hub Tokyoに所属するスペシャリスト(の一部メンバー)を紹介するなどした。
Co-Creation Studioでは、Lumada Innovation Hub Tokyoを、タイのLumada Center Southeast Asia、大みか事業所、協創の森とリモートでつなげて行うワークショップのデモンストレーションも披露した。社会の将来変化を捉えるビジョンデザインでは、PEST(P:政治、E:経済、S:社会、T:技術)カードを使った未来洞察支援ツールを、工場のスマート化を題材とした業務デザインでは、議論した内容と関連するLumadaのユースケースを自動でレコメンドする、AIによるアイデア発想支援ツールを活用していた。
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