ジェイテクトは、最大φ2400×2000mmの工作物を加工できる大型横形マシニングセンタ「FH12500SX5-i」「FH12500SW5-i」を発表した。新開発のハイパワー主軸と頑強なプラットフォーム、AI技術で加工能率を向上する。
ジェイテクトは2020年11月18日、最大φ2400×2000mmの工作物を加工できる大型横形マシニングセンタ「FH12500SX5-i」「FH12500SW5-i」を発表した。半導体製造装置やエネルギー関連など、需要が高まる大型部品に対応する。FH12500SX5-iは既に販売を開始しており、FH12500SW5-iは2021年2月1日に発売する予定。年10台の販売を目指す。
軸ストロークは2400×1800×1850mmで、FH12500SW5-iはW軸ストローク550mmのクイル主軸を装備する。大物部品の内部の加工箇所への接近性を向上し、高効率の加工ができる。
両製品とも、最大トルク2200Nmの新開発ハイパワー主軸「KAIJU SPINDLE」を標準で装備する。FEM解析技術と同社の高い鋳造技術で作られた頑強なプラットフォームにより、主軸性能をフルに引き出せる。鉄(S48C)のフライス加工テストでは、1830cm3/分の切削性能を発揮しており、大物部品の加工能率を大幅に向上する。機内チップコンベヤーを3本設置することで切りくず排出性能を高め、また機内カバーの傾斜面の工夫により切りくず堆積を防止する。
独自のAI(人工知能)が機械の加工データを蓄積し、リアルタイムに工具寿命を判定する「EDGE CHECKER」を搭載。定量管理のため、まだ使用できるが交換していた工具を使い切ることで、工具費削減に貢献する。また、AIアルゴリズムが自動で最適な加工条件を選定する「PROCESS SIGNPOST(参考出品)」により、加工条件選定時間を70%短縮する。
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