ステイホームで注目を集める「DIY」をテーマに、設計から製作までのプロセスを、実際の製造業におけるモノづくりの視点を交えながら解説することで、DIY素人の皆さんに“玄人のエッセンス”を伝授する。第4回は、前回に引き続き「Fusion 360」を使って設計を進め、総仕上げに入っていく。そして、後半は新たなDIYテーマの構想検討に着手する。
皆さん、こんにちは! Material工房・テクノフレキスの藤崎です。
前回に引き続き、「カメラスライダー」のモデルをオートデスクの「Fusion 360」を使って仕上げていきましょう。
Fusion 360の画面には、既に前回作成した「土台板」が表示されているかと思います。ここで、プロジェクトから同じく前回作成した「スライドユニット」のモデルを選択し、ドラッグ&ドロップで土台板のモデル上に挿入します。
マニピュレータを操作して、スライドユニットのおおよその位置と方向を決めたら、[アセンブリ]メニューから[ジョイント]を実行します。
スライドユニットは「リニアシャフト」に沿ってスライドさせる部品なので、シャフトの軸中心と、スライドユニットの穴中心を合わせて、[スライダモーション]で実行します。
同じく、もう片方のスライドユニットをジョイントしてください。図4が、2つのスライドユニットのジョイントが完了した状態です。
続いて、スライドユニットのネジ穴の位置を見ながら、その上に「カメラ固定台」を描き加えていきます。
カメラ固定台の板厚を「5mm」で押し出して、ここへネジを通す穴を作っていきます。
カメラ固定台ができたら、これをスライドユニットにジョイントさせるために[コンポーネント化]します。これにより、「ボディ」のままでは位置が固定されている部品を任意に動かして、“位置固定ジョイントさせる”といった操作ができるようになります。
ブラウザ上でカメラ固定台を右クリックし、メニューの[ボディからコンポーネントを作成]を選択します。
これでコンポーネント化できました。コンポーネント化によって部品の移動だけでなく、個々の図面作成やデータエクスポート、3Dプリンタ用STLデータの出力なども行えます。
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