3D CADで設計の総仕上げ!! 動きや質感まで確認してみよう/そして、次のDIYへステイホームでDIYを極める! 玄人志向なモノづくり(4)(1/4 ページ)

ステイホームで注目を集める「DIY」をテーマに、設計から製作までのプロセスを、実際の製造業におけるモノづくりの視点を交えながら解説することで、DIY素人の皆さんに“玄人のエッセンス”を伝授する。第4回は、前回に引き続き「Fusion 360」を使って設計を進め、総仕上げに入っていく。そして、後半は新たなDIYテーマの構想検討に着手する。

» 2020年11月16日 10時00分 公開

 皆さん、こんにちは! Material工房・テクノフレキスの藤崎です。

 前回に引き続き、「カメラスライダー」のモデルをオートデスクの「Fusion 360」を使って仕上げていきましょう。

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土台板にスライドユニットをジョイントする

 Fusion 360の画面には、既に前回作成した「土台板」が表示されているかと思います。ここで、プロジェクトから同じく前回作成した「スライドユニット」のモデルを選択し、ドラッグ&ドロップで土台板のモデル上に挿入します。

スライドユニットのモデルを土台板に挿入する 図1 スライドユニットのモデルを土台板に挿入する [クリックで拡大]

 マニピュレータを操作して、スライドユニットのおおよその位置と方向を決めたら、[アセンブリ]メニューから[ジョイント]を実行します。

マニピュレータを操作して位置を決める 図2 マニピュレータを操作して位置を決める [クリックで拡大]

 スライドユニットは「リニアシャフト」に沿ってスライドさせる部品なので、シャフトの軸中心と、スライドユニットの穴中心を合わせて、[スライダモーション]で実行します。

ジョイントの設定 図3 ジョイントの設定 [クリックで拡大]

 同じく、もう片方のスライドユニットをジョイントしてください。図4が、2つのスライドユニットのジョイントが完了した状態です。

2つのスライドユニットのジョイントが完了した状態 図4 2つのスライドユニットのジョイントが完了した状態 [クリックで拡大]

カメラ固定台を描き加える

 続いて、スライドユニットのネジ穴の位置を見ながら、その上に「カメラ固定台」を描き加えていきます。

カメラ固定台を描き加える 図5 カメラ固定台を描き加える [クリックで拡大]

 カメラ固定台の板厚を「5mm」で押し出して、ここへネジを通す穴を作っていきます。

板厚を「5mm」で押し出し、ネジ穴を作っていく 図6 板厚を「5mm」で押し出し、ネジ穴を作っていく [クリックで拡大]

カメラ固定台をコンポーネント化する

 カメラ固定台ができたら、これをスライドユニットにジョイントさせるために[コンポーネント化]します。これにより、「ボディ」のままでは位置が固定されている部品を任意に動かして、“位置固定ジョイントさせる”といった操作ができるようになります。

 ブラウザ上でカメラ固定台を右クリックし、メニューの[ボディからコンポーネントを作成]を選択します。

ブラウザ上でカメラ固定台を右クリック 図7 ブラウザ上でカメラ固定台を右クリック [クリックで拡大]
[ボディからコンポーネントを作成]を実行する 図8 [ボディからコンポーネントを作成]を実行する [クリックで拡大]

 これでコンポーネント化できました。コンポーネント化によって部品の移動だけでなく、個々の図面作成やデータエクスポート、3Dプリンタ用STLデータの出力なども行えます。

コンポーネント化によってできること 図9 コンポーネント化によってできること [クリックで拡大]
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