日本3Dプリンターは、ARBURGの3Dプリンタ「ARBURG Freeformer」シリーズの取り扱いを開始する。金型が不要で、射出成形用のペレットからダイレクトに自動車などの産業用機能部品を造形できる。
日本3Dプリンターは2025年7月9日、ARBURGの3Dプリンタ「ARBURG Freeformer」シリーズの取り扱いを開始すると発表した。金型が不要で、射出成形用のペレットからダイレクトに高機能部品を造形できる。
ARBURG Freeformerは、独自の3D造形技術「APF(Arburg Plastic Freeforming)」方式を採用している。射出成形と同様に、可塑化スクリューがペレットを溶融し、溶けた樹脂をノズルから微細な液滴状に吐出。これを高精度に配列して積層することで、求められた形状を造形する。この高密度な層構造により、射出成形品と同等の強度を可能にした。造形品の密度を制御すれば、部品の物理的特性を調整できる。
専用フィラメントが必要ないため、材料を柔軟に選択できる。ABS、PC、PAといった汎用プラスチックやSEBS、TPU、PEEKなど、幅広い工業用ペレットをそのまま使用可能だ。FDA認証グレード樹脂や医療用グレード樹脂にも対応。医療機器や航空宇宙部品の試作時に2次認証が不要となり、開発期間の短縮につながる。
一般的な3Dプリンタでは難しい、ショアA硬度10〜32の超軟質材料も使用できる。最大3つのノズルによる、マルチマテリアル造形にも対応した。硬質と軟質を組み合わせた複合材部品を造形でき、自動車など産業用機能部品を製造できる。
同シリーズは、「Freeformer 750-3X」「Freeformer 300-3X」「Freeformer 200-3X」の3機種を用意する。造形エリアはそれぞれ、330×230×230mm、234×134×230mm、154×134×230mmに対応。本体サイズは、750-3Xと300-3Xが1235×1240×1913mmで、200-3Xは800×1240×1884mmとなる。3製品とも、位置決め精度は±0.022mmとなる。
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