ここからは、MONOistで掲載した自動車関連の記事を振り返ります。まずは、学生フォーミュラの取材でおなじみの関伸一さんによる新車レポート、プジョー「208」編です(記事はこちら:クラスレスの内外装とネコ足が楽しめる、プジョー「208」に乗った)。関さんは「自動車運転歴45年、愛車遍歴約20台、走行距離は100万kmを優に超える」という方で、モノづくりに携わる立場からのクルマへの思い入れもお持ちです。フランス車がお好きな方や、コンパクトカーをお使いの方に読んでいただきたいレポートです。
次はカーナビゲーションシステムに関する話題です。3つの単語で住所よりも細かく位置情報を指定できるサービスを持つwhat3wordsが、HEREと提携するというニュースです(記事はこちら:単語3つでカーナビの住所入力が完了、HEREとwhat3wordsの提携で)。
クルマでのお出かけ前に煩わしい作業といえば、カーナビへの住所入力です。都道府県から番地まで入力すると意外と時間がかかりますよね。また、住所だけでは目的地までピンポイントで分からない場合もあります。ピザの配達員が配達先の建物を見つけられず、複数のマンションの前で右往左往している場面を見かけたことがありました。3つの単語で位置情報を指定できることで、こうした煩わしさを解決できるのです。迎えに来る家族や配車サービスを呼ぶときに土地勘のない場所でも「今ここにいるよ」と伝えることも可能です。
HEREの筆頭株主が三菱商事とNTTであることも注目です。三菱商事は、食品や産業素材の流通のデジタルトランスフォーメーション(DX)にHEREとともに取り組みたい考えです。what3wordsはカーナビ以外にも活用できる場面がたくさんあるのではないかと予想しています。
今週はルネサスエレクトロニクスの車載事業の説明会もありました(記事はこちら:新型コロナでCASEからPACEへ変わる自動車業界、ルネサスは開発効率化で貢献)。
最近の車載半導体関連では、NVIDIAやMobileye(モービルアイ)、Qualcomm(クアルコム)など海外勢の派手な発表や自動車メーカーとの協業が目立っていました。じゃあルネサスはどうするのかというと、「NVIDIAやモービルアイと同じ土俵で戦っているのではない」ということを強調しています。自動運転や電動化でクルマが様変わりするように感じられますが、開発はこれまでと地続きであり、培ってきた開発資産をいかに再利用できるかという効率化で貢献したいということです。
また、新興自動車メーカーの存在と今後の成長も意識し、すぐに使える“ウイニングコンボ”の展開も強化しています。新しい自動車メーカーほど、ターンキーソリューションで消費者が必要とする機能をそろえてまずは選ばれる存在になることが急務だからです。
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