ベトナムに第3の生産拠点を設立し、アルミワイヤハーネスの需要増に対応 : 工場ニュース
古河ASは、ベトナムのヴィンロン省に第3の拠点となる新会社を設立した。同社の技術とコストの優位性からニーズが高まっているアルミワイヤハーネスの生産能力を増強し、需要増に対応する。
古河ASは2020年9月2日、ベトナムのヴィンロン省に、同国で第3の拠点となる新会社を設立したと発表した。資本金は800万米ドル(約8億4500万円)で、同社が100%出資する。
新会社の名称は「Furukawa Automotive Systems Vinh Long Vietnam Inc.(FAVV)」で、ホーチミン、ベンチェに次ぐベトナム第3の拠点となる。新会社は、既存拠点の人的リソースを生かして短期間に立ち上げ、2021年8月に操業を開始する予定だ。
新会社設立により、アルミ電線搭載ワイヤハーネス(アルミワイヤハーネス)の生産能力を増強し、日系自動車メーカーで高まる車両軽量化へのニーズに対応する。
アルミ電線とα端子を組み合わせる古河ASのアルミワイヤハーネス技術は、デファクト化が進んでおり、その技術とコストの優位性から需要が拡大している。
新会社は日本市場、北米市場向けの生産拠点としてアルミワイヤハーネスの需要増に対応するとともに、BCP(事業継続計画)を考慮したグローバル供給体制を相互に補完する役割を担う。売上計画として、2024年3月期に220億円を見込んでいる。
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使用済みワイヤーハーネスから純度99.96%で銅をリサイクル、トヨタなどが開発
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銅溶接をスパッタレスで、青と近赤外のハイブリッドレーザー技術を開発
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エッジは強く上位は緩く結ぶ、“真につながる”スマート工場への道筋が明確に
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