大阪大学は、デスクワークの男性は蛋白尿のリスクとなる可能性が高いことを明らかにした。そうでない男性に比べ、蛋白尿を発症するリスクが1.35倍上昇していることが分かった。
大阪大学は2020年9月2日、デスクワークの男性は、そうでない男性よりも蛋白尿の発症リスクが高いことを明らかにしたと発表した。同大学キャンパスライフ健康支援センター 准教授の山本陵平氏らの研究グループによる成果となる。
研究グループは、2006〜2018年度の同大学職員の定期健康診断データ1万212人分を利用して、デスクワークが蛋白尿の発症に及ぼす影響を調べた。その結果、主な就業形態を「座位」と答えた男性3449人は、「立位」「歩行」「物を運ぶ」「重労働」と回答した男性1538人に比べて、蛋白尿を発症するリスクが1.35倍上昇していることが分かった。なお、女性は、座位と蛋白尿の関係は認められなかった。
蛋白尿は、腎臓病の特徴の1つとされる。近年、透析患者は増加し続けており、日本における透析医療費は総医療費の約4%を占める。長時間のデスクワークがメタボリックシンドロームや糖尿病などの生活習慣病、死亡のリスクであることは報告されているが、腎臓への影響はこれまで明らかでなかった。
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