リニアシャフトを左右で支える部品については、いろいろなアイデアが出てきそうですが、ひとまずこんな感じでどうでしょうか。
アクリル板を使ってリニアシャフトを押し込むブロックを2つ作ります。このとき、シャフトを差し込む穴は貫通(素通し)では困るので、「ドリルストッパー」を使って貫通させないようにします。この貫通させない行き止まりの穴のことを「止まり穴」と呼びます。
こうすると、「刃先から○○mm」と決めた深さまでしかドリルが入らないので、うっかり貫通させてしまう心配がありません。ただ、樹脂製のタイプは長持ちしないので、たびたび使うようであれば金属製ストッパーへの買い替えをオススメします。
ブロックの背中にはL型金具を取り付けて、ブロックと土台の板を接続させます。L型金具は穴なし、穴あり、長穴が開いているものなど、たくさんの種類が市販されています。
図11のように、2面に長穴が開いていると「高さ」「横方向」2つの調整ができます。今回の計画では2面長穴付きのL型金具を使用することにしましょう。
L型金具の取り付けには、丸木ネジを使います(図12)。専門業者のネット通販などでは、箱売りになっていることがほとんどですが、ホームセンターでは小分けで入手できます。
ひとまずの構想はこんなところでしょうか。
ここまでに紹介した参照リンク先で部品の価格を確認できるので、購入する部品にかかる費用はおおよそつかめるはずです。
以下、購入する部品と自作する部品をそれぞれリストアップします。
次回は、これらのリストに従って手描きで構想を詰めていきます。 (次回に続く)
藤崎淳子(ふじさきじゅんこ)
長野県上伊那郡在住の設計者。工作機械販売商社、樹脂材料・加工品商社、プレス金型メーカー、基板実装メーカーなどの勤務経験を経てモノづくりの知識を深める。紆余(うよ)曲折の末、2006年にMaterial工房・テクノフレキスを開業。従業員は自分だけの“一人ファブレス”を看板に、打ち合せ、設計、加工手配、組み立て、納品を一人でこなす。数ある加工手段の中で、特にフライス盤とマシニングセンター加工の世界にドラマを感じており、もっと多くの人へ切削加工の魅力を伝えたいと考えている。
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