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AIが指導員の自動車教習、ティアフォーらが2021年に事業化目指す自動運転技術

ティアフォーと学生ベンチャーのブレインフォー、福岡県で自動車教習所を展開するミナミホールディングスは2020年9月1日、自動運転技術を活用して自動車教習を行う「AI教習システム」を共同開発したと発表した。

» 2020年09月02日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]
AI教習システムの教習車のイメージ(クリックして拡大) 出典:ティアフォー

 ティアフォーと学生ベンチャーのブレインフォー、福岡県で自動車教習所を展開するミナミホールディングスは2020年9月1日、自動運転技術を活用して自動車教習を行う「AI教習システム」を共同開発したと発表した。

 運転技能検定や教習にAI(人工知能)を用いることで、自動車教習所の人材不足や指導員の負担増加の解決に貢献する。

 AI教習システムは、自車位置や周辺環境を認識する自動運転技術や、指導員の知見を反映した運転技能評価モデルを取り入れる。また、ティアフォー創業者の加藤真平氏が東京大学 准教授として研究代表者を務めるJST CRESTの研究課題「完全自動運転における危険と異常の予測」の研究成果も活用している。

 開発した自動車教習システムは3社で協業して事業化する。2020年9月末に南福岡自動車学校(福岡県大野城市)で試乗会を行い、2021年春ごろの本格的なサービス開始に向けて実証を重ねる。試乗会では、教習所内の走行を基にドライバーの運転技能をシステムが定量的に評価し、スコアレポートを作成する他、S字走行の運転をシステムが指導するのを体験できる。

 事業化に向けて、まずは高齢者やペーパードライバーなど運転免許保有者に向けた教習や企業研修でAI教習システムを導入し、教習所構内でAIによる運転技能検定や教習を行う。教習所構内での実績や、ティアフォーの公道における自動運転車の実証実験を基に、教習所の構外にも対応した運転評価モデルやシステムに発展させていく。

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