異業種転職したミドル層が「いる」と48%が回答——転職先はメーカーキャリアニュース

転職サイト「ミドルの転職」が「異業種転職」についての調査結果を発表した。異業種転職をしたミドル層が「いる」と転職コンサルタントの48%が回答し、転職先の業種は「メーカー」や「IT、インターネット」が多かった。

» 2020年02月27日 09時30分 公開
[MONOist]

 エン・ジャパンが運営する転職サイト「ミドルの転職」は2020年2月14日、「異業種転職」についてのアンケート調査結果を発表した。

 同調査は、同サイトを利用する転職コンサルタントを対象とし、102人から回答を得た。

 初めに、担当したミドル層の転職者で、異業種転職をした人はいるかと尋ねたところ、48%が「いる」と回答した。

キャプション 担当したミドル層の転職者のなかで異業種転職をした人はいるか 出典:エン・ジャパン

 また、異業種転職した転職者はどのような業種が多いかを尋ねた結果では、「メーカー」(47%)が最も多かった。その理由として、「応用性、多様性の高い業務経験を積みやすい企業が多いため」「業務スキル、ビジネススキルを取得している人が多く、別業界で業界、商品知識がなくても活躍できるため」などが挙げられている。次いで多かったのは「商社」と「流通、小売、サービス」(同率33%)だった。

キャプション 異業種転職したミドル層の転職者はどのような業種が多いか 出典:エン・ジャパン

「メーカー」への転職が59%

 異業種転職した転職先の業種も尋ねた。トップ3は、「メーカー」(59%)、「IT、インターネット」(47%)、「流通、小売、サービス」(39%)だった。

 「メーカー」への異業種転職の理由は、「メーカーの物売りからソリューション販売への変化が求められており、アプリやクラウドシステムの開発経験をメーカーが求めているため」。「IT、インターネット」は「成長業界で求人案件が多いから」、「流通、小売、サービス」は「上位職への挑戦、年収アップ、キャリアアップ目的のケースが多い」などが挙がっている。

キャプション 異業種転職したミドル層の転職者はどのような業種への転職が多いか 出典:エン・ジャパン

 「異業種転職した転職先での職種」は、「営業、マーケティング系」が最も多く、71%を占めた。その理由は、「接客業務から対人折衝能力を生かした営業職へのキャリアチェンジが多い」「業界を超えてもある程度の親和性を持てる職種のため」などが挙げられている。2位は「経営、経営企画、事業企画系」(49%)、3位は「管理部門系」(29%)だった。

キャプション 異業種転職したミドル層の転職者はどのような職種が多いか 出典:エン・ジャパン

 異業種転職した転職者の企業規模の変化で最も多かったケースは、「大手企業→中小企業へ」(55%)。2位は「大手企業→大手企業へ」(41%)、3位は「中小企業→中小企業へ」(39%)だった。

キャプション 異業種転職したミドル層の転職者はどのような企業規模の変化が多いか 出典:エン・ジャパン

 異業種転職者の年齢を尋ねたところ、「40代前半(40〜44才)」(84%)が最も多かった。次いで「30代後半(35〜39才)」(71%)、「40代後半(45〜49才)」(61%)となっている。

キャプション 異業種転職したミドル層の転職者はどのような年齢が多いか 出典:エン・ジャパン

 「役職」については、1位が「課長クラス」(65%)。2位は「役職なしのスペシャリスト」(55%)、3位が「部長、次長クラス」(51%)となっている。

キャプション 異業種転職したミドル層の転職者はどのような役職が多いか 出典:エン・ジャパン

 異業種転職を果たした人の年収がどう変化したかも調べた。「変わらない」(51%)が最も多く、「〜50万円減少する」(31%)、「〜50万円増加する」(29%)が続いている。

キャプション 異業種転職したミドル層の転職者の、転職後の年収傾向 出典:エン・ジャパン

 最後に、異業種からのミドル層の転職者に対して、採用企業が期待するものを尋ねたところ、1位は「経験職種での専門知識、専門スキル」(76%)だった。次いで「新しい環境でも主体的に動ける行動力」(47%)、「経験業種での専門知識、専門スキル」(41%)となっている。

キャプション 異業種からのミドル層の転職者に対して採用企業が期待するもの 出典:エン・ジャパン

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