2020年2月9日(米国時間)、SOLIDWORKSの年次ユーザーイベント「3DEXPERIENCE World 2020」が米国テネシー州ナッシュビルで開幕した。長年親しまれてきた「SOLIDWORKS World」から名称を変更し、プラットフォーム思考による新たな価値を世界中のSOLIDWORKSユーザーに示す。
2020年2月9日(米国時間)、3D設計ソリューション「SOLIDWORKS」の年次ユーザーイベント「3DEXPERIENCE World 2020」(会期:現地時間2020年2月9〜12日、会場:Music City Center)が、米国テネシー州ナッシュビルで開幕した。
「SOLIDWORKS World」として長年親しまれてきたイベントが、今回から「3DEXPERIENCE World」に名称を変えて生まれ変わる。SOLIDWORKSと、2018年にダッソー・システムズが買収したIQMS(※1)のユーザーイベントを1つに統合、進化させるという狙いがある。ちなみに、SOLIDWORKS Worldは略称として「SWW」と呼ばれていたが、3DEXPERIENCE Worldは「3DXW」となるようだ。
※1:現在、製造工程ソリューションの「DELMIAWORKS」として、後述する3DEXPERIENCE.WORKS戦略のポートフォリオの一部に組み込まれている。
SOLIDWORKSのブランドCEOであるジャン・パオロ・バッシ氏は前回、米国テキサス州ダラスで開催した「SOLIDWORKS World 2019」の会場で、「3DEXPERIENCE Worldとなっても、SOLIDWORKSユーザーがこのイベントに期待してきたことを大きく変えるつもりはない。そこに(3DEXPERIENCE.WORKS戦略による)新たな付加価値を加えていく」と述べている。
この言葉の通り、実際に3DEXPERIENCE World 2020の公式サイトを確認してみても、イベントとしての構成に大きな変更はないように思われる。もちろん、“プロダクト思考からプラットフォーム思考へ”という考えに基づき、SOLIDWORKSの可能性を広げる新戦略として発表された「3DEXPERIENCE.WORKS」に関する発表や最新事例が話題の中心になることが予想されるが、“SOLIDWORKSユーザーのための祭典”であることに変わりはないだろう。
具体的に3DEXPERIENCE.WORKS戦略が、SOLIDWORKSユーザーにどのような価値をもたらすのか。前回は同戦略の方向性を示すコンセプトの説明が中心であったが、今回はもう一歩踏み込んだ話が聞けるのではないだろうか(もちろん、次期バージョンに搭載されるであろうSOLIDWORKSの新機能についても)。
また、毎回多彩なゲストが登壇する基調講演/ゲスト講演に期待するユーザーも多いことだろう。今回の基調講演では、Kickstarterの共同設立者であるチャールズ・アドラー氏、セグウェイの発明で著名な起業家のディーン・ケーメン氏、ジェットスーツを開発するGravity Industriesのサム・ロジャース氏らが登壇。さらに業種/業界の枠を超えた多くのゲストスピーカーが名を連ね、イベントを盛り上げる。
同イベントの来場者数は6000人を見込み、世界中から設計者、エンジニア、アーティスト、ホビイスト、経営者、起業家、教育関係者、学生らが集結する。新型コロナウイルスの影響で、中国からの関係者やメディアは不参加となるようだが、空港や会場近くのホテルでは既に多くのユーザーや関係者が集まっている様子だった。
イベントの事実上の本番は、同年2月10日(米国時間)からとなる。随時、現地からの速報やレポート記事を公開する予定なので期待してほしい。
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