SOLIDWORKS World 2019で、3D CADツール「SOLIDWORKS」の次期バージョン「SOLIDWORKS 2020」の新機能が発表された。同製品を統括するCraig Therrien氏の解説を交えて、SOLIDWORKS 2020の新機能を紹介する。
ダッソー・システムズ・ソリッドワークス(Dassault Systemes SOLIDWORKS:以下、SOLIDWORKS)の年次ユーザーイベント「SOLIDWORKS World 2019」(会期:米国時間2019年2月10日〜2月13日)で、3D CADツール「SOLIDWORKS」の次期バージョン「SOLIDWORKS 2020」の新機能を発表した。
SOLIDWORKS Worldでは、同製品の次期バージョンに加えられる新機能をパロディー寸劇の形で発表する「スニークプレビュー」が恒例行事として行われている。今回の寸劇は、ニュースチャンネル「SNN(SOLIDWORKS NEWS Network)」が提供する報道番組という体裁だった。
SNNは、SOLIDWORKS 2020の新機能をいち早く世に広めるという使命(?)を負っており、吹雪に巻き込まれながらの天気予報やスポーツ愛好家のためのテレビリモコン設計、開発関係者の匿名リークによるスクープ報道など、随所にアメリカンジョークを仕込んだスニークプレビューに仕上がっていた。
同セッションで明らかにされたSOLIDWORKS 2020の新機能は大きく分けて6点あった。SOLIDWORKSのデスクトップ製品を統括するCraig Therrien氏の解説を交えて、それぞれの機能の概要を紹介する。
SOLIDWORKS 2020では、図面機能の高速化や機能強化が「最大のハイライト」(Therrien氏)となる。大規模アセンブリで複数枚の図面を扱う場合でもアセンブリをバックグラウンドで読み込むことなく、高速に図面を開くことができる。この状態で、図面に対して注記や寸法、公差などの情報を記述することが可能だ。
SOLIDWORKS 2020の作図機能では、G3連続のスプライン曲線作成に対応した。G2連続までのスプライン曲線に対応していた今までのSOLIDWORKSから、「スケッチジオメトリの移動がスムーズになる」(Therrien氏)。「サーフェスを円滑に維持する必要があるユーザーにはうってつけ」の機能強化となった。
また、視点に垂直な断面図の作成にも対応した。これによりデザインレビュー業務の効率を改善する。
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