VSNが、ITエンジニアを対象とした仕事に関する意識調査の結果を発表。「技術的スキルだけでは生き残れない」と55.9%が考えていた。また、今後高めたい能力として、自身で解決策を提案できる「コンサルティング力」を挙げた人が最も多かった。
エンジニア人財サービスを提供するVSNは2019年12月11日、ITエンジニアを対象とした「今後、求められる能力や自身の仕事の将来に関する意識調査」の結果を発表した。
同調査で対象としたITエンジニアは20〜50代の正社員男女で、1012人から回答を得た。
初めに、今後、エンジニアは技術的スキルだけで生き残れると思うかと尋ねたところ、「いいえ(生き残れないと思う)」が55.9%を占めた。「はい(生き残れる)」は20.8%だった。
これをエンジニア経験年数で見ると、「生き残れない」と回答した割合は、経験年数が1年から5年の層では43.6%、最も経験豊富な31年以上の層は60.3%だった。その他の層の割合も、おおむね経験年数に比例して危機感が高くなっていた。
次に、技術的スキルだけでは生き残れないと回答した566人に、「今後、技術スキル以外にどのような能力を高めるべきか」を尋ねた。その結果、最も多かったのは「自ら課題を見つけ解決策を提案できる『コンサルティング力』」(29.9%)だった。続いて、「システム全体の進捗を統括する『プロジェクトマネジメント力』」(19.3%)、「プロジェクトやチームをリードする『ファシリテーション力』」(14.8%)となっている。
「現在の仕事が、将来的にはAI(人工知能)に代替されると脅威を感じているか」という質問には、36.3%が「はい(脅威を感じている)」と回答。「いいえ(脅威を感じていない)」は63.7%だった。
キャリアパスについても尋ねた。これまでにキャリアパスを考えてきたかについては、「日々、キャリアについて考えている」が18.4%、「時々、キャリアについて考えている」が34.4%、「年に1回、キャリアについて考えることがある」は9.6%、「2〜3年に1回、キャリアについて考えることがある」は7.4%で、合わせて69.8%がキャリアについて考えていることが分かった。
最後に、キャリアパスを考えていると回答した711人に、人生100年時代といわれる中で、どのようなキャリアビジョンを持っているかを尋ねた。その結果、「現在のスキルを生かして、他の領域でのエンジニア職に挑戦したい」(26.2%)が最も多かった。続いて、「エンジニア経験を生かして、IT関連のコンサルタント職に挑戦したい」(18.0%)、「エンジニア領域で管理職になりたい(マネジメントに挑戦したい)」(15.3%)だった。
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