油加工液仕様での高速加工に優れた超精密ワイヤ放電加工機FAニュース

ソディックは、リニアモーター駆動の超精密ワイヤ放電加工機「AP」シリーズの新機種として「AP350L(oil)」を発売した。微細精密領域における、油加工液仕様での高速加工を可能にする。

» 2019年10月31日 11時00分 公開
[MONOist]

 ソディックは2019年10月1日、リニアモーター駆動の超精密ワイヤ放電加工機「AP」シリーズの新機種として「AP350L(oil)」を発売した。微細精密領域における、油加工液仕様での高速加工を可能にする。標準価格は3050万円から(税別)で、生産目標台数は年間15台だ。

 AP350Lは、高速かつ高応答なリニアモーター駆動をXYUVの4軸に搭載。高剛性で低ウェービングのリニアガイドと、低重心門型コラムからなる機械構造を採用する。質量移動による機械変位を最小化し、位置決め精度と加工精度を高めた。

 上下アームの懸垂構造と、電源や加工液冷却装置などの熱源を本機から完全に分離。安定した精度を維持しながら、長時間の自動運転を可能にしている。

 優れた面粗さが得られる仕上げ回路「Super PIKA Oil」により、金型や精密部品におけるみがき工程を短縮。板厚80mmの超硬合金素材の加工では、面粗さRz0.4μmを達成した。

 また、油加工液として「高速エコカットO-Plus」を搭載。油加工液での微細面質における、加工時間の短縮とカット回数の大幅な削減を可能にする。

 高精度「FJガイド」と、気中液中を問わず高い結線率を可能にする高速ワイヤ自動結線装置「FJ-AWT」を採用。安定した微細放電を行うセラミックスを機械の主要部に搭載し、軽量で剛性の高い機械構造を構成した。

 さらに、19型大型ディスプレイを横画面で採用した新型NC装置「SPW電源」、NC装置の稼働状況を遠隔で一元管理するSodick-IoT(モノのインターネット)「S-Viewer」を搭載する。

photo 超精密ワイヤ放電加工機「AP350L(oil)」(クリックで拡大) 出典:ソディック

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