「Fusion 360」のジェネレーティブデザイン機能を使ってみようはじめてのジェネレーティブデザイン(1)(3/4 ページ)

» 2019年08月19日 10時00分 公開

3.材質種類、製造方法を決める

 材料を決めていきます。プラスチックやアルミ、ステンレスなど、最大6種類の材料を選択することが可能です。それぞれの材質で生成される形状も変わってきますので、筆者はいつも6種類全て選んでおくようにしています。

 製造条件もFusion 360がアップデートするたびに増えています。「アディティブ」が積層造形、「フライス加工」が切削加工機での切削、「2軸切断」はレーザーカットのようなイメージです。2019年8月現在ですが、プレビュー機能として「ダイカスト加工」も計算できるようになりました。

材質種類製造方法 図6 材質種類、製造方法を決める[クリックで拡大]

4.計算結果から最適なものを選択

 どの製造方法で計算されたモデルかを確認しながら、デザイン要件、設計要件に基づいてモデルを選択します(図7)。安全率や応力などをグラフで見比べることも可能です。

計算結果から最適なものを選択する 図7 計算結果から最適なものを選択する[クリックで拡大]

5.CADデータにエクスポート

 解析結果のデータは一般的にメッシュデータですが、何とFusion 360のジェネレーティブデザインの計算結果は、自動できれいなソリッドデータに変換されたものをダウンロードできます(※注2)。

※注2:別途ダウンロードにクラウドクレジットが必要です。

 自動でソリッドに変換されたデータは、スカルプトデータいう形式で、自由に編集できます。もちろんSTLデータでもエクスポート可能です(図8)。

エクスポート機能について 図8 エクスポート機能について[クリックで拡大]

 筆者としては、スカルプトモードでエクスポートすることをオススメします。少し細い部分を太くしたり、クリアランスを大き目に取りたい部分を動かしたりといった作業が簡単に行えます。解析結果の形状をスカルプトモードで編集できるのは、Fusion 360の強みといえます。

スカルプトモードで3Dモデル(ソリッドデータ)を編集している様子 図9 スカルプトモードで3Dモデル(ソリッドデータ)を編集している様子[クリックで拡大]

 さらに、ソリッドデータになっていれば、すぐにFusion 360内で構造解析計算を行うことが可能です。これは非常に重要なポイントで、CADとCAEが同じ画面で使えることで、全体の作業効率が格段に上がります。

計算結果がソリッドデータに書き出される仕組みについて 図10 計算結果がソリッドデータに書き出される仕組みについて[クリックで拡大]

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