熱変異を抑制する独自技術を搭載したワイヤ放電加工機、電源制御も改良FAニュース

三菱電機は、ワイヤ放電加工機「MV」シリーズの新機種「MV4800S」「MV4800R」を発売する。独自技術の搭載と電源制御の改良などにより、大型部品、金型加工の生産性と精度を向上する。

» 2019年05月07日 07時00分 公開
[MONOist]

 三菱電機は2019年4月17日、ワイヤ放電加工機「MV」シリーズの新機種「MV4800S」「MV4800R」を発売した。独自技術の搭載と電源制御の改良などにより、大型部品、金型加工の生産性と精度を向上する。価格は、MV4800Sが3100万円、MV4800Rが3250万円(各税別)。2019年度の販売目標はMV4800Sが100台、MV4800Rが50台だ。

 新機種は、加工時の機械本体の熱変位を抑制し、高精度な加工ができるよう独自の技術「サーマルバスター」を標準搭載する。また、高板厚材料加工時の自動結線動作の改良などにより、複数金型の連続加工性能が向上している。

 加工時の電圧を安定化しており、従来比で1回当たりの部品加工速度が最大20%向上。3回加工時のトータル加工速度は、従来比で最大66%向上している。さらに、加工中の板厚検出機能を改善。材料の厚さや事前設定したノズルの高さに依存しない形状精度を向上している。

 加工条件の検索項目に加工回数を追加した自社製の制御装置「D-CUBES(ディーキューブ)」を標準で搭載。従来比で、加工条件の検索時間を最大30%削減している。また、D-CUBESの19インチ画面タッチスクリーンによる操作ナビゲーションによって、従来比で段取りから加工までの操作数を最大40%削減している。

photo ワイヤ放電加工機「MV4800S」(クリックで拡大) 出典:三菱電機
photo ワイヤ放電加工機「MV4800R」(クリックで拡大) 出典:三菱電機

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