そしてアンカーの柿澤選手にドライバーチェンジ。順位は1つ上げたが、バトルはほとんどできずなので不完全燃焼だが、今回は仕方ない。昨年、怒濤(どとう)の走りを見せた柿澤選手にここからの巻き上げを期待したいところだ。けれども再びゲリラ豪雨の如き大雨が襲ってきて、コース上はサバイバル状態に! 柿澤選手も数周でペースを掴み、ここからポジションをばん回してくれるハズだった。ところが、ここでまたハプニングが発生。
何とフロントウィンドウの曇り止めが飽和状態で結露し、ガラス表面から水滴が流れ落ちる自体になって、視界が確保できなくなっていたのだ。豪雨+結露&トップグループの容赦ない追い抜きという事態にあって、さすがの柿澤選手もグロッキー状態。無事にチェッカーを受けることを最優先したわれわれの方針に則って、ゴールへと向かって何とかマシンをコントロールし続けた柿澤選手なのであった。
そして午後8時、チェッカー。われわれITmedia×MONOistレーシングチームは、25位で2018年のメディア4耐レースを走り切った。後続はリタイヤしたチームを除けば週刊プレイボーイのチームのみだったが、何とかチェッカーを受けることができたのだった。
昨年はチェッカーを受けることができず、残念な結果に終わったことを考えれば一歩前進。来年はもうちょっとチャレンジングなドライビングをして、中盤グループでのレースを繰り広げたいところである。レースでのハプニングは付き物と言えるが、それを乗り越えて上々の結果を手に入れてこそ、喜びも大きいのだから。
高根 英幸(たかね ひでゆき)
1965年生まれ。芝浦工業大学工学部機械工学科卒。輸入車専門誌の編集部を経て、現在はフリーランス。実際のメカいじりやレース参戦などによる経験からクルマや運転テクニックを語れる理系自動車ライター。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。
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