ミック経済研究所は、超高速開発ツールの市場動向調査「アジャイル開発で注目される超高速開発ツールの市場動向 2018年度版」の概要を発表した。Non-programming PaaSが今後も市場をけん引していくと見ている。
ミック経済研究所は2018年3月12日、超高速開発ツールの市場動向調査「アジャイル開発で注目される超高速開発ツールの市場動向 2018年度版」の概要を発表した。同調査は、超高速開発ツールを提供するベンダー、SIer18社を対象に同年1〜2月に実施された。
超高速開発ツールは、プログラミングの自動生成やテンプレートなどの活用によってアプリケーションの作成を効率化するもの。同調査では、超高速開発ツールを業務仕様情報に基づいてシステム設計からソースコードを自動生成する「設計・コード生成型」、リポジトリに定義されたアプリケーションのメタデータ情報をツール独自の実行エンジンで動作させる「業務アプリ実行エンジン型」、同様の機能をクラウド上で提供する「Non-programming PaaS」の3タイプに分けて分析している。
同調査によると、超高速開発ツールの市場は2016年度実績が448億円。2017年度見込みは488億円(対前年比108.8%)、2018年度予測は550億円(同112.8%)としている。
設計・コード生成型は、2016年度は120億円、2017年度は118億円(対前年比98.3%)で2017年には市場がやや縮小する見込みだが、これには大手ITベンダーにおける金融関連の大型案件の収束や新規顧客の取り込みが未達なことが要因であるとしている。2018年度には128億円(同108.4%)となる予測だ。
業務アプリ実行エンジン型は、2016年度は85億7000万円、2017年度が88億5000万円(対前年比103.3%)、2018年度が91億円(同102.8%)とほぼ横ばいとなると予測した。
Non-programming PaaSは、2016年度242億円、2017年度は281億円(対前年比116.0%)、2018年度は331億円(同117.8%)と堅調に推移すると予測。Non-programming PaaSの超高速開発ツール市場全体に占める構成比は、2017年度57.6%から2018年度60.3%と伸び、今後も市場をけん引していくと見ている。
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