IDC Japanは、2017年第3四半期のウェアラブルデバイスの世界出荷台数が前年同期比7.3%増の2626万台となったことを発表した。「トップ5カンパニー」では、XiaomiとFitbitがともに360万台でトップだった。
IDC Japanは2018年1月15日、2017年第3四半期(7〜9月)のウェアラブルデバイスの世界出荷台数を発表。前年同期比7.3%増の2626万台となった。
ベーシックウェアラブル(サードパーティー製アプリをインストールできないもの)は、前年同期比4.4%減と前四半期からの前年割れが続いた。対照的に「Apple Watch」や「Android Wear」などを搭載するスマートウェアラブルデバイスは前年同期比64.9%増と大きく伸びた。
IDCでは、消費者の志向がスマートウォッチのような多機能型デバイスへと変化する中、各ベンダーは戦略を軌道修正するための岐路に立たされていると分析。さらにIDCのアナリストは、MovadoやFossilなどの企業が、よりファッション的色彩の濃いチャネルで展開を図っているとして、デバイスの販売場所も変化しつつあることを指摘している。
今回の発表では「トップ5カンパニーの動向」として、主要な企業・企業グループについて分析している。第3四半期はXiaomiとFitbitが共にトップで360万台を出荷した。Fitbitの出荷台数は前年同期比33.0%減と大きく減少しているが、最近、初のスマートウォッチ「Ionic」を投入した。Xiaomiはフィットネスバンドや腕時計型デバイスに加え、スマートシューズを投入するなど、ラインアップを多様化することで前年同期比3.3%減とわずかな減少にとどまった。
3位のアップル(Apple)は、この四半期後半での新製品投入により、前年同期比52.4%増の272万台と好調。「Apple Watch 3」のセルラーモデルの投入は同商品に対する潜在的購入者の関心を高めた。アップルでは、セルラーモデルならではの機能に対し、時間をかけながらも明確にアプローチしており、これは消費者がスマートフォンなしでの体験環境に順応するための時間を与えることにもなるとIDCは考えている。
4位となったHuaweiは数種の新モデル投入により前年同期比156.4%増と大幅に伸び、初めてトップ5に入った。5位のGarminの出荷台数は前年同期比で3.3%の減少だったが、製品ラインアップの主軸をベーシックウェアラブルからスマートウェアラブルへと移行させている。
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