さらに2015年からはパワーモジュール事業本部とディスクリート事業本部を統合し、新たに半導体事業本部とした。
「いままで分かれていた2つの事業を合わせ、設計部門まで同じフロアいることで、技術の横通しができるようになった。それを1枚に描いてみたら、単機能のディスクリートからそれを組み合わせたMFT、さらにそれを集積化したカスタムのハイブリッドIC、標準品、それを組み合わせてのシステム製品とお客さまに幅広く提案できる体制ができあがった。これも多様なアナログ製品ラインアップを持っているからこそ。EVなどの新しい分野の製品では、このようなシステム提案が生きてくる」(祖父江氏)。
トヨタ車体が2012年7月に発売した1人乗りEV「COMS(コムス)」の充電器は、同社が共同開発したものだ。「コムスの電動システムの制御はデジタルで行っているが、電源自体はアナログなので主回路の制御にはアナログ技術が欠かせない。車載は今後注力していく分野」(瀬上氏)この道25年の瀬上氏でも「奥が深い」と言わしめるアナログの世界。半導体事業本部の本部長となった今でも、新製品の基本設計を自ら行うこともあるという。
「なかなか経験値でしかレベルが上がっていかない。失敗をしながら積み上げていくのがアナログ。アナログ技術者の不足が叫ばれているが、イサハヤ電子にとっては追い風。創業以来アナログ一筋の当社は、何十年ものノウハウや知見がたまっている。小信号デバイスからカスタム電源まで、フットワーク軽く対応でき、さらに全体のソリューションを提案できるというわれわれの強みをアピールしていきたい」(瀬上氏)。
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(取材協力:マイナビ)
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