本田技術研究所は、Waymoと完全自動運転の共同研究に向けた検討を開始したと発表した。Waymoは、Googleの親会社であるAlphabetが新設した自動運転技術の開発会社で、Googleが2009年に始めた自動運転開発を引き継いでいる。
ホンダは2016年12月22日、Waymo(ウェイモ)と完全自動運転の共同研究に向けた検討を開始したと発表した。ウェイモは、Google(グーグル)の親会社であるAlphabet(アルファベット)が新設した自動運転技術の開発会社で、グーグルが2009年に始めた自動運転開発を引き継いでいる。現時点では共同研究の検討を始めた段階で具体的なことは決まっていないとしているが、ウェイモのセンサーやソフトウェア、ECUなどを搭載したホンダの車両が、米国での公道実証実験で使われる形となる。
ホンダは2020年に高速道路での自動運転を製品化することを公表してきたが、完全自動運転については実用化の見通しや取り組みの方針などを明らかにしていなかった。共同研究は、ウェイモと日本の本田技術研究所で行う。
ウェイモとホンダが共同研究の契約を締結した場合、グーグルが始めた自動運転プロジェクトに自動車メーカーが正式に協力するのはFiat Chrysler Automobile(FCA)に続き2例目となる。FCAは、プラグインハイブリッドミニバン「Pacifica Hybrid(パシフィカ ハイブリッド)」を自動運転実験車両として100台提供する。グーグルのセンサーなどを搭載し、テストコースで走行試験を行った上で公道走行を目指す計画だ。
グーグルは完全自動運転によって、運転の人為的ミスをなくして交通事故死者数を減らすとともに、クルマを運転できない人々にも安全な移動手段を提供することを目標としている。
自動運転実験車両はレクサスブランドのSUVや先述したFCAのプラグインハイブリッド車を所有している他、ステアリングやアクセルペダル、ブレーキペダルのない車両も開発。車両だけでなく自転車や歩行者の行動を予測して走行する技術を搭載している。
2015年夏からは、カリフォルニア州マウンテンビューでドライバーが不要な完全自動運転車の走行試験を始めた。既に、マウンテンビューの他、テキサス州オースティンやワシントン州のカークランド、アリゾナ州メトロフェニックスの市街地を含む公道で200万マイル(320万km)以上を走行している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.