NECは、製造業をはじめさまざま業界向けに展開可能なIoT(Internet of Things、モノのインターネット)プラットフォーム「NEC the WISE IoT Platform」を発表した。現在、同社のIoT関連の売上高規模は600億円程度だが、同プラットフォームによって事業展開を強化し、2020年度には売上高3000億円を目指す。
NECは2016年9月29日、東京都内で会見を開き、製造業をはじめさまざま業界向けに展開可能なIoT(Internet of Things、モノのインターネット)プラットフォーム「NEC the WISE IoT Platform」を発表した。顧客の実証環境立ち上げから本番環境への迅速な移行を実現するために、同社の「NEC the WISE」などの人工知能(AI)技術を活用した分析、オープンソースソフトウェア(OSS)を採用したビルディングブロック構造によるシステム構築、セキュアで高い堅牢性などを特徴としている。現在、NECのIoT関連の売上高規模は600億円程度だが、今回発表したNEC the WISE IoT Platformで事業展開を強化し、2020年度には売上高3000億円を目指す。
同社執行役員 兼 IoT戦略室長の望月康則氏は「現在起こりつつある、さまざまなモノがつながる『IoTの時代』は、来たるべき『デジタル産業革命の時代』の黎明期に当たる。当社が顧客とともに進めてきた600件以上のIoTプロジェクトでは、一定の成果が出ているが、それぞれのIoTシステムを構築するプロセスにさまざまな課題があったことも認識している。今回発表するNEC the WISE IoT Platformは、『IoTの時代』に求められるIoTプラットフォームとして、先述した成果と課題を体系化/整備したものだ」と語る。
NEC the WISE IoT Platformは、2015年7月に同社が発表したセンサーなどのIoTデバイスからクラウドまでを5層に分けて捉える「IoTアーキテクチャ5層モデル」がベースになっている。数々のIoTプロジェクトで得た経験を通じ、これらの5層に対応する形でIoTシステムに対応できる共通機能をビルディングブロック化してそろえた。
さらに、NEC the WISE IoT Platformを活用して顧客に必要なIoTシステムを早期に構築するための「共創プログラム」や「コンサルサービス」も提供し、製造業、物流、リテール、防犯、モビリティ、スマートシティ、ヘルスケアといった業種別のソリューションも用意する。
NEC the WISE IoT Platformや共創プログラム、業種別ソリューションなどの事業展開は、2016年10月から順次開始される予定だ。
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