ただそうなると、有償の「NIOS II/f」ではどの程度の性能が出るのかは当然興味あるところだ。ということでこちらも試してみた。手順は簡単で、再びQsysに戻り、Embedded ProcessorをNios II/eからNios II/fに切り替えて保存し、HDLの生成を行う(Photo10)。
ついでQuartus IIに戻り、コンパイルしなおしてProgrammerで書き込む。この際には、以前こちらで説明した通りOpenCore Plusを利用するというダイアログが出現し、またProgrammerが書き込みを終わるとダイアログ(Photo11)が出てくるので、これをCancelしないように注意されたい。
あとはEclipseに戻り、NEEK_Dhry_bspのプロジェクトのプロパティで“Nios II” → “Generate BSP”を呼び出してBSPを作り直し、あとはもう一度プロジェクト全体をビルド(NEEK_Dhry_bspだけではなく、NEEK_Dhryも再ビルドが必要)して書き込めば終了である。
さて結果であるが、やはりOptimize OffとLevel 1で比較してみたところ
と言うことで、桁違いのスピードを発揮することが分かった。
Dhrystoneなんぞで測るな、という議論はあるにしても、NIOS II/fにすると10倍近い演算パワーが得られるのはなかなか魅力あるところだ。ただNIOS II/fのStandalone LicenseはAlteraによれば$495(米国販売価格)だそうで、ちょっとホビーユースがメインとなるならば考えてしまうお値段なのが残念ではある。
ということで都合14回ほど連載させていただいた。冒頭にも書いたが後半はちょっとNIOS IIでばっかり遊んでしまって、あんまりFPGAという感じになってないのは筆者の不徳の致すところである。ただFPGA FabricとCPUを組み合わせて好きに構成できるあたりを楽しんで頂ければ幸いである。
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