これらを実現するためのパートナー体制も整備する。従来のファナックではFAやロボット関連のインテグレーターとの関係はあったが、新たにネットワークインテグレーターやアプリケーションディベロッパー、デバイスパートナーなどとの関係構築を推進。さらに、これらのFAやITの領域に関係なく総合的にインテグレーションを行うパートナーとしてトータルインテグレーションパートナーを設置していることが特徴である。
ファナック代表取締役会長の稲葉善治氏は「『FIELD system』はオープンなプラットフォームとして展開していく方針だ。今回API(アプリケーションプログラムインタフェース)を公開したことで、アプリケーションパートナーやデバイスパートナーが独自のドライバーやアプリケーションを開発できるようになった。また、『FIELD system』にファナックの機器が接続できることは当然だが、ファナック以外の機器も接続して制御が行えるようになる。柔軟で現実的な製造現場のIoTプラットフォームになるだろう」と述べている。
パートナーイベントには、200社以上のパートナーが参加。ファナックの新たなプラットフォームへの期待を寄せていた。
新たにトータルインテグレーションパートナーとして参加する日立製作所の取締役 代表執行役 執行役社長兼CEOの東原敏昭氏は「第4次産業革命、もしくはSociety 5.0のような動きの中で、製造業は大きな変革の中にある。『モノから価値へ』や『所有からシェアへ』、『クローズからオープンへ』『部分最適から全体最適へ』など産業構造そのものが大きく変革の時を迎えつつある。『FIELD system』こうした流れをとらえた動きであり、日立製作所もトータルインテグレーターとしてグローバルでの発展を支えていく」と述べている。
さらに「日立製作所では独自のIoTプラットフォームとして『Lumada』を展開しているが、これは経営や基幹システムに近い領域であるので、今回発表されたAPIを通じて『FIELD system』と結ぶことで現場から経営までを一貫して結ぶことができる」と自社製品との連携などについても言及した。
この他のトータルインテグレーションパートナーとしては、愛和システムソリューションズ、ソフィックス、DMG森精機、富士通、富士電機、ミツイワが参加を表明している。
IoTによる「自律工場」へ加速するファナック、NTTグループとも提携へ
製造業IoTに新たなデファクト誕生か、ファナックらが人工知能搭載の情報基盤開発へ
人工知能は製造現場でどう役に立つのか
産業用ロボットのIoT化を加速させるファナック、シスコと協業し非稼働時間ゼロに
第4次産業革命って結局何なの?
ドイツが描く第4次産業革命「インダストリー4.0」とは?【前編】Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Factory Automationの記事ランキング
コーナーリンク