ファナックは、同社が推進する製造現場向けのIoTプラットフォーム「FIELD system」のパートナーイベントを初開催し同システムのAPIを公開した。パートナーとしては200社以上が加わり、自律するスマート工場実現への取り組みを加速させる。
ファナックは2016年8月29日、都内で同社が推進する製造現場向けのIoTプラットフォーム「FIELD system」のパートナーイベントを初開催した。同システムのAPIを公開し、新たに加わった200社以上のパートナーとともに、自律型スマート工場の実現を加速させる方針を明らかにした。
ファナックでは2016年4月に米国のネットワーク関連企業Cisco Systems(以下、シスコ)、米国の産業オートメーション関連企業のRockwell Automation(以下、ロックウェル)、深層学習技術などを開発する人工知能関連ベンチャーPreferred Networks(以下、PFN)と提携し、製造現場向けのIoT(Internet of Things、モノのインターネット)プラットフォーム構築で協業していくことを発表※)。新しく展開するプラットフォームを「FIELD system」と名付け、開発を進めてきた。
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さらに2016年7月には、NTTおよびNTTコミュニケーションズ、NTTデータのNTTグループ3社と提携し、「FIELD system」の早期実現を目指すことを発表※)。大きく分けて5社のコアパートナーをそろえたことで、後はカテゴリーごとのパートナーを獲得していくことが主眼となり、今回のパートナーイベント開催へとつながった。
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「FIELD system」は、ファナックなどが提供するCNC(Computerized Numerical Control)や産業用ロボット、各種センサーなどのデータを集積し、一定の分析および制御を実現するIoTプラットフォームである。特徴となるのが、多くの情報を収納でき大規模な演算を行えるクラウド領域と、現場情報となるエッジの中間である「Fog」領域※)に設置している点となる。
これにより、データの収集や分析をより現場に近いところで行えるようになるため、リアルタイム性を持った処理なども可能となる。従来の製造現場IoTといえば、データを吸い上げ閲覧するというような「見える化ツール」にとどまっていたケースが多かったが、機器のリアルタイム制御など、物理的な自動制御まで実現していく点が従来との違いだ。
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