さて、これだけでは何の意味も無いので、これをストップウォッチに仕立ててみたい。0秒から99.9秒まで測定できるものだ。
まずはタイマーを追加する必要がある。ということでQSYSに戻り、新たに"Processors and Peripherals" → "Peripherals" → "Interval Timer"を選んで追加する(Photo08)。この際に、irqの線をCPUとつなぐ事を忘れない様に。デバイスを追加するとアドレスが変わるので、再び"Assign Base Address"を呼んでアドレスを再配置してからGenerate HDLでHDLを再生成。その後にQuartus IIに戻り、コンパイルを行ってからProgrammerで書き込み直すところまでの手順は先ほどと同じである。
さて、次はNIOS IIのプログラムである。連載第7回で既に言及したが、NIOS IIではSystem Timer(Interval Timer)を追加することで、Alarm機能とTimeStamp機能を排他的に利用できる(FPGAのソフトコアCPUをベンチマークで測定する:タイマーの組み込み)。
第7回で利用したのはTimeStampだが、今回はAlarmを利用してみたい。Alarmは名前の通り、指定した時間にCallback Routineの起動が可能である。要するにTimerを利用した割り込み機能だ。割り込みそのものはalt_irq系の関数が用意されているのだが、こちらはMicro C/OS-II環境(Photo07で、"Hello World"の上にある選択肢)でないと利用できないので、今回は見送った。
さてそんなわけで、Alarmを使ってみることにする。まずはEclipseでstopwatch_bpsのコンテクストメニュー → "Nios II" → "BSP Editor..."を指定してBSP Editorを起動し、ここで"sys_clk_timer"に"One_ms_Timer"を選択する。これが終わったらGenerateを押してBSPを生成、stopwatch_bsp自身を再ビルドする。プログラムは、以下List 4の様に書き換えた。
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