FPGA開発において周辺機器(回路)は見落とせない要素の1つ。タッチパネルや各種出入力などを備えた「MAX 10 NEEK」を導入して、本格的な開発を目指す。
アルテラの開発ボード「MAX 10 FPGA」でソフトコアCPUを構築し、ベンチマークのDhrystoneも動いた。ではいよいよCPUとFPGAに周辺回路を組み合わせて、I/Oのハンドリングを試してみる事にしよう……と思っていた矢先、アルテラから「よければMAX 10 NEEKを使ってみませんか?」という申し出を頂いた。
この「MAX 10 NEEK」は台湾Terasicが製造し、アルテラも販売するMAX 10評価ボードの1つだが、なにしろ周辺回路がてんこ盛りなのが特徴。5タッチセンサー付きLCDモニター(800×480Pixel)、カメラ、オーディオ入出力、温度/湿度/照度/加速度センサー、パワーモニター、ADC入力/DAC出力、スイッチ/ポテンショメータ/LED/7セグLEDなど搭載されており、DDR3メモリ(合計256KB)、512Mbit Flash、MicroSDカードなども搭載されている。おまけにギガビットイーサネットやUART to USB、PS/2キーボード・マウスなどのインタフェース、更にTMD(Terasic Mini Digital)拡張コネクタも用意され、USB Blaster IIまで実装されているから、本当にUSBケーブルをつなぐだけで開発が行えるという優れものである。
難点はお値段で、Terasicの直販では$359、販売代理店経由だと、例えばMOUSER Electronicsだと\47,185.9と表示されている。昨今の円高を考えるとUSDで決済したほうが多分安いとは思うのだが、それにしても$359はちょっとお高めということで当初は見送った開発キットである。
ただし念のために言っておけば、これまで使ってきた「MAX 10 Evaluation Kit」は本当にMAX 10に習熟するためのトレーニングキットであって、これを本格的な開発に使うのはちょっと無理がある。一方、MAX 10 NEEKはもう製品開発を指向したものであって、最終製品に近いレベルのプロトタイプまで作れる。これが$359というのは相場で考えてもかなりお安い部類に入る。まぁそうは言っても遊びで入手するのにはちょっと、二の足を踏んでいたのだが、使わせて頂けるならこれ幸いと1台手配していただいた。
さてMAX 10 NEEKはちょっと大きめの箱で届いた(Photo01)。内部はMAX 10 NEEK本体と付属品のみであり、ソフトウェア類はTerasicのサイトからダウンロードする形になっている(Photo02)。LCDの裏には基板が実装されている(Photo03)が、細かなチップの説明はMAX 10 NEEKの紹介ページ写真に詳しいので割愛する。
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