今回から実際に「MAX 10 FPGA評価キット」を利用しての開発に着手する。まずは環境構築だ。キット以外に必要なモノもあるので注意して欲しい。今回も連載で使う「MAX 10 FPGA 評価キット」の読者プレゼントをご用意。
前回(MAX 10 FPGAで学ぶFPGA開発入門(1))でご説明したようこの連載ではAltera「MAX 10 FPGA 評価キット」を利用するが、キット以外にも必要なものがある。入手すべきものは「MAX 10 FPGA 評価キット」の他、「USB Blaster」「Quartus II Web Edition」である。
評価キットについては前回紹介したので詳細は省くが、入手方法としては、Alteraのショッピングサイト(Photo01)の他、Digi-Key、Mouser Electronics、Terasicなど販売代理店からの購入も可能である。
筆者はMouserから購入したが特に深い意味がある訳ではない(というか、列挙した販売代理店は全て使った事があり、どこからも問題なく製品が届いている)。購入の際は在庫とか送料などで決めてしまって良いと思う。Mouserにオーダーした時も、確か数日で到着したと記憶している。
さてそのMAX 10 FPGA評価キットだが、オンボードのMicro USBコネクタは電源を取る事にしか利用できない。というのはUSBコネクタからの配線はEnpirionというPMIC(Power Management IC)に直結しており、実はこのコネクタを経由してのUSBとしての動作はもちろん、FPGAのプログラミングも不可能である。
ではFPGAへのプログラミングをどうやって行うかというと、基板上に用意されたJTAGピンから行う事になる。このJTAGピン経由でプログラミングを行うためのツール(というかケーブル)が「USB Blaster」と呼ばれる製品である。これは「MAX 10 FPGA 評価キット」とは別に用意する必要がある。
ちなみにこのUSB Blaster、Alteraのサイトでは1個300ドルと正規品はあまり安くないが、Digi-KeyではMAX 10 FPGA評価キットとのセットで1万4812円付けている他、米Alteraでは56.67ドルで販売しているがまだちょっと高い(Photo02)。
幸いUBS Blasterに関しては互換品が大量に出回っているし、自作している方もいらっしゃる。筆者はTerasicのUSB Blaster互換品「Terasic Blaster」を利用した。
「Quartus II Web Edition」は、FPGAのプログラミングを行うための開発環境である。Quartus II自体はSubscription EditionとWeb Editionがあり、前者は有償(契約ベース)、後者は無償で入手できる。両者の違いはこちら(リンク先PDF) で確認できるが「MAX 10を使って遊ぼう」というレベルであれば無償版で十分である。
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