ヒューマノイドロボット開発向け基盤モデルとデータ生成ツールを発表人工知能ニュース

NVIDIAは、ヒューマノイドロボット開発向け基盤モデル「NVIDIA Isaac GR00T N1.5」と、合成データ生成用ブループリント「NVIDIA Isaac GR00T-Dreams」を発表した。

» 2025年06月09日 14時00分 公開
[MONOist]

 NVIDIAは2025年5月20日、ヒューマノイドロボット向けの基盤モデル「NVIDIA Isaac GR00T N1.5」と、合成モーションデータ生成用ブループリント「NVIDIA Isaac GR00T-Dreams」を発表した。

キャプション 「NVIDIA Isaac GR00T」のイメージ[クリックで拡大] 出所:NVIDIA

 GR00T-Dreamsは、膨大な量の合成モーションデータの生成を支援するもので、環境変化への適応方法など、新しい行動をロボットに教えるために使用できる。

 開発者はまず、ロボット向けに世界基盤モデルを用いてポストトレーニングし、次に1枚の画像を入力として使用し、ロボットが新しい環境で新たなタスクを実行する動画を生成する。そこから抽出した圧縮データを用いて、ロボットに新しいタスクの実行方法を教える。

 GR00T N1.5は、GR00T-Dreamsのブループリントを活用して合成トレーニングデータを生成し、わずか36時間で開発された。新しい環境や作業スペースの構成に柔軟に適応し、ユーザーの指示によってオブジェクトを認識できる。オブジェクトの仕分けや収納、製造業務における成功率が大幅に向上した。

 さらに、ロボット開発向けにNVIDIA RTX PRO 6000 Blackwellなどを搭載したワークステーションやサーバを発表した。大規模トレーニングやデータ生成ワークロードの実行に多くの計算処理が必要なとき、クラウドパートナー提供のDGX CloudやBlackwellシステムを活用することで、最大18倍の性能向上が達成できるという。

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