シャーレス氏は、3Dエクスペリエンス・プラットフォームを構成する製品群の中でも、PLMシステム「ENOVIA」の販売が好調なことを強調した。「ENOVIAの成功が全体の成長をけん引している。(ENOVIAが)伸びていないなどという話があるが間違いだ」(同氏)。
ENOVIAは、既存のPLMシステムとしての機能に加えて、CRMやコンプライアンス管理といったエンタープライズITに近い機能も利用できるようになっている。こういった機能拡張により受注率は75%に達しており、競合他社からの置き換え需要は40%を占めている。
シャーレス氏とともに3Dエクスペリエンス・プラットフォームを構想した、ダッソーのエグゼクティブ・バイス・プレジデント 最高戦略責任者のMonica Menghini(モニカ・メンギニ)氏も会見に登壇した。メンギニ氏は「エクスペリエンスの時代に生きる製造業にとって、最終消費者の人生のインパクトを与えるかが重要だ」と述べる。
またトレンドとなっているIoTについては「センサーや通信を担うIoTはもはや古い考え方だ。これから重視されるのは、IoE(Internet of Experience:経験のインターネット)だ」(メンギニ氏)とした。
そして、エクスペリエンスの時代の製造業に求められる4つの項目を挙げた。ビジスプランそのものとなる「デザイン」、時代の最先端を行く「科学」、生産性の戦いとなる「製造」、CEO自らが推進する「マーケティング」である。
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