横浜ゴムは、農業機械や産業機械向けのタイヤを手掛けるAlliance Tire Groupを買収すると発表した。買収金額は11億7900万米ドル(約1335億円)。2016年7月1日の買収完了を予定している。
横浜ゴムは2016年3月25日、農業機械や産業機械向けのタイヤを手掛けるAlliance Tire Groupの持ち株会社であるオランダのAlliance Tire Group B.V.(以下、子会社含めてATG)の全株式取得について、同社の株式を保有するグローバル投資会社であるKKRその他の株主と合意したと発表した。買収金額は11億7900万米ドル(約1335億円)。今後、米国その他必要な各国の競争法に基づく手続きを経た上で、2016年7月1日の買収完了を予定している。
ATGは、農業機械用タイヤ、産業機械用タイヤ、建設機械用タイヤ、林業機械用タイヤの製造/販売に特化した事業を展開しており、それぞれのラジアルタイヤ、バイアスタイヤを欧州、北米を中心に世界120カ国以上に販売している。横浜ゴムはこれらのタイヤを生産財タイヤ事業として展開しているが、ATGの買収によって、これまで展開していなかった農業機械用タイヤ、林業機械用タイヤが新たに加わることになる。特に、農業機械用タイヤは、世界的な人口増加による食料需要増や農業効率向上に向けて農業機械の需要増加が予測されており、これに伴って需要増加が見込まれているとする。
横浜ゴムは、中期経営計画「GD100」のフェーズIV(2015年〜2017年)に取り組む中、タイヤ事業戦略の柱の1つとして「生産財タイヤ事業の拡大に向けた戦略」を掲げ、鉱山/建設車両用超大型ラジアルタイヤの開発や拡販に取り組んでいる。今回のATG買収により、生産財タイヤ事業をさらに拡大しグローバル展開を加速させる方針だ。
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